Cafe Shelly next 第3話 困ったを良かったに その17 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「まずは、私が謝罪をしました。こんなカメラで撮影をしようとしてしまい、申し訳ありませんでした、と。ここで言い訳を口にしがちなのですが、これをグッと我慢しました。そして、どうして店主さんがここまで写真にこだわるのか、その理由を尋ねてみたんです。そうしたらですね…」

 

「そうしたら?」

 

 サトシもまつ子も、そしてのりこまでが身を乗り出してマスターの次の言葉を待っていたその時

 

カラン・コロン・カラン

 

 ドアのカウベルが鳴り響いた。お客様の来店だ。

 

「いらっしゃいませ」

 

 反射的にのりこがお客様を出迎えた。マスターも慌てて「いらっしゃいませ」の声を出す。

 

「すいませんが、続きはまた後ほど」

 

 そう言ってマスターはカウンターへと戻ってしまった。

 

「うぅん、残念。この続きを聞かないと帰れませんねぇ」

 

「そうじゃな。それにしてもマスターは話が上手じゃのぉ。話に引き込まれてしまったわい。さて、サトシよ、店主はどういう理由を言ったと思うかな?」

 

 まつ子の問いかけに、サトシは腕を組んで考えてみた。

 

「そうですねぇ。やはり料理の見栄えを良くしたいから、写真にこだわっているというのが普通の考え方ですよね。でもまだ他にも何かありそうだなぁ」

 

〜おしらせ〜
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