二人は早速サンドイッチにかぶりついた。
「んっ、これはうまい。トマトがとても甘いし、レタスの歯ごたえがとてもいい。そしてこのチーズがなんともいえない風味を出している」
「ほう、こいつは年寄りでも食べやすいのぉ。トマトは苦手なのじゃが、これだったらいくらでも食べられるわい」
「お二人とも気に入っていただけて光栄です。じゃぁ、コーヒーの方もぜひ味わってくださいね。そして、味の感想もぜひ聞かせて下さい」
まつ子は何のためらいもなく、コーヒーを口に含んだ。その瞬間、まつ子の目がパチリと開いた。
「なんじゃ、これは。これ、本当にコーヒーなのかい?」
「おばあちゃん、どんな味がしたんですか?」
「いやいや、驚いた。こいつはコーヒーと言うよりも元気が出るドリンクのような感じじゃ。といってもあんな市販の薬臭いドリンクとは違う。コーヒーの味はするんじゃが、目がパチリと覚めて一気に元気が湧いてくる、そんな味じゃ」
「ということは、おばあちゃんは今、目が覚めるような元気が欲しいって願っているんですね」
「うむ、たしかにそうじゃ。今朝は花壇のボランティアがあったから早起きできたが、最近朝起きるのがつらくなってしまってのぉ」
〜おしらせ〜
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