8月の末に神奈川県の上大岡でシニアの方対象の市民講座をしました。


シニア、しかも男性の会で、主催の方が致知を購読されており、その内容でお願いしますとの依頼でした。

致知には私なりの生死観とそこから出会った発酵について話させていただいたので、どちらですか?と相談したら、主に生死観だと。

人生の大先輩に生死観を!と思いましたが、私が死から生を考えるきっかけとなったので、病気であっても、老いがあったとしても、全てを受け入れる大切さをお話しさせていただきました。

病気や老い、その他の苦を受け入れるのはやはり大変です。
しかし、病気だったあの時の私は自らの意思で、病いの自分を選びました。
先のことはわかりませんでしたが、その日から今日まで全てのことが変わりだし、道は開いていきました。

そのことは『発酵生活で新しい私に生まれ変わる』の本で書かせていただいたのですが、私個人に起こったことだけではなく、全ての人に起こり得ます。

状態で幸福度が決まるわけではなく、闇が深いほど光は強く輝くように、気づきが最も尊いものでありました。


生死観の話は私の個人的なことなので、そればかりはあまり好きではなく、やはり生きている間は少しでも体や心が楽になることを伝えたく、発酵の話を通して食事や健康の話をしました。


普段からも年配の方とお話しすることが多く、食に関してはどの世代の方も関心の高さを感じます。

以前、岩手県で発酵のお話会をした時、地域の年配の方々が熱心に耳を傾けてくださったことがとても印象的で、どの世代もその時々の悩み、不安があることを思いました。


年齢によって食も変わりますし、健康法もいろいろあります。
その中で、どこを大切にしたいかと思うのは、料理の土台となる『調味料を本物にしてください』ということです。

『さしすせそ』
醤油、味噌、酢、酒、塩、まずはここから。

ここで味覚が正常になり、細胞も蘇ってきます。

本物造りの発酵を探すのは知識が入りますが、今回、上大岡ではシニアの方々で、昔食べてきたものは本物造りのものばかりで食べた記憶がある最後の世代と思い、記憶と昔を思い出してもらいたいと、甘酒を用意しました。

論より体感してもらうほうが早いと思ったのです。

甘酒は最近、たまたま立ち寄った長野県の飯田市にある『こうじ屋田中商店』さんの甘酒がとても美味しかったので、蔵の本物の味を用意しました。

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2時間講演で長丁場で、皆さんも途中で眠たくならないかと(笑)思っており、1時間経ったころに甘酒を出してもらいました。


やはり甘酒を体感してもらってから、皆さんの目が輝くのを感じました。
会場のエネルギーが上がるのも感じ、私も2時間話せるかな?と心配だったのですが、皆さんと交流させていただいた私がとても楽しかったです。


生死観、発酵のことを話しましたが、最後に挨拶した時は「どうか元気で」の思いしかありませんでした。

苦や悩みはあるけど、その中でも安らぎが一つでもありますようにと思います。

上大岡の皆さま、ありがとうございました。




今日も皆さまにとって佳き一日でありますように*・゜゚・*:.。...。.:*・゜゚・*