すっかり家庭の調味料として仲間入りをした、塩こうじ。
私も麹を食卓に復活させた、糀屋本店の女将さんに教わりました。
当時、すでに塩こうじを商品化されていましたが
今みたいに近くでは売っていませんでした。
通販で取り寄せるか、東京でいえば新宿伊勢丹の
食品売り場しかなかったんですね。
すると、女将さんは
「作ったらええんよー!たくさんできるよー!!」
と、惜しげもなくレシピを教えてくれました。
普通、商品のレシピは秘密にしますよね、
そんなの教えたら売れなくなっちゃうじゃない・・と驚きました。
しかし、女将さんが願ったのは
日本の伝統から麹文化をなくさないこと
そして、自分のところだけでなく、全国の麹屋さんが元気になること
さらに、それを食した人々の健康も願われていたと思います。
自分だけの利益にされなかったことが
今に繋がっていると思います。
「奪い合えば足りなくなる。分け与えれば余る」
ということが真実のように思います。
塩こうじを買いに百貨店まで行っていたのが
今はどこのスーパーでも見かけるようになり
麹を愛してやまない私としては、とーっても嬉しくて
陳列棚で麹の商品をみる度に
「ありがとう、ありがとう、ようこそ♪」
といって、頭をさげてしまいます(^^)
さて、家で作る塩こうじのレシピですが
だいたいの比率は
麹10 : 塩3 : 水10(強)
なんだか、慣れないと最初は分量で迷ってしまうのですが
発酵食品はだいたいの分量を守っていれば
あとは、菌の働きと時間の差がでてくるだけなので、
5g、10g違っても大丈夫です。
使う塩によっても、塩分の濃さが違うと思います。
そこで、まず塩の味を確かめて、自分の好みにします。
上の比率で、麹10に対して、水10強という分量ですが
麹と塩を合わせて、最後に水を加える時、
麹が空気にふれないように、常に麹の上まで
水を入れるといった感じです。
ですので、こちらの比率でどうでしょうか?
麹10 : 塩3 : 水ひたひた
アバウトすぎますかね?!(^▽^;)
なぜ、水がアバウトかというと、生麹と乾燥麹とは
水を吸う量が違うからです。
では、生麹より乾燥麹はどのくらい水を足したらいいの?と
いうことなんですが、最初に乾燥麹にぬるま湯を入れて
30分ほど置いて、生麹のように戻してあげるんです。
そうすると、とても扱いやすくなりますよ。
玄米塩こうじの作り方
〈材料〉乾燥玄米麹200g、塩70g、水ひたひた(玄米の味が引き立つように、塩を多めにしました)
30℃ぐらいのぬるま湯を用意し、乾燥玄米麹より少し多めに入れました。
戻した玄米麹の中に塩を入れ、よく指で押し混ぜるように合わせます。
ここで麹と塩をしっかりなじませておくと、あとの旨みが違ってくるので
最後に、麹が空気にふれないぐらいまで水を入れて完成です(^^)
1日1回、空気を入れ込むようにかき混ぜますが
こちらもアバウトで大丈夫です。
発酵は少し触らないぐらいのほうが、上手にできる感じがします。
発酵期間は冬場で1週間~2週間、室温に置きます。
その後、冷蔵庫で保管します。
夏場は1週間以内にできますが、暑いのでね、
1日しばらく置いて、すぐに冷蔵庫に入れたりします。
冷蔵庫に入れても、発酵はゆるやかに進んでいくので大丈夫ですよ。
賞味期限ですが、表向き2ヶ月とか半年とかいいますけど
1年でも大丈夫です。
(大きな声では言えませんが、2年物を持っています、でも大丈夫!!美味しいのよ)
ブイヨンを使わない野菜スープや、豆スープに入れると
素材の味を引き出してくれて、ホッと落ち着くやさしい味になります。
そうそう、パスタの麺を茹でる時に、お塩の代わりに塩こうじを
入れてみてください。塩味もつきながら、茹でている途中に
ふきこぼれがなくて、とっても便利です。
そして、酵素のおかげかな?麺もモチモチに茹であがりますよ~!!