EOS学園ポートレート基礎講座 土屋勝義教室(5回目) | カイザーのブログ

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昨日はEOS学園の土屋先生のクラスの最終回。
前回撮影の講評の会です。

今回は通例どおりあめ玉三個を用いて、並べら
れた作品に対して受講生が良いと思ったものに
置いていくというシステムでした。

高評価をえられた作品へのコメントを備忘録の
為に残しておきますと,

(前半の部)
1位:バストショット横のグリーン背景とした写真。
(今回初参加の,ふだんは鉄道を撮っている方。)

当然写真データはないのですが,同じような感じ
で撮った写真があるので参考まで。これをバスト
ショットにして,グリーンを背景にやや右側から
撮った写真。(実はこれは後半の部のもの。)

(1)
4-2ウェストショット(よこ)
この写真のグリーン部分を背景にとったものでした。

(土屋先生)
・グリーンの背景勝負の画
・ウェストショットに引いて,表情依存にならない
ようにすれば、さらに偶然性の要素を排して良い。
・グリーンのグラデーションと全体のバランスが良い。

2位:ウェストショットで並木を両側に配してグリーン
バックとしつつ,並木道の上のスカイバックを抜けとして
つかったヨコ位置の写真。

(土屋先生)
・抜けと顔の向き(やや上向き),ハイライトの使い方が良い。
・仕草・動作による画作りで、表情依存を排す。
・空間処理を意識して、スカイバックにしつつ、両側にグリーンを
配しているのが良い。

今回の土屋先生の望遠レンズ組へのポイントはどうも,
表情依存を排そう、という点だったようです。

要約すると,
光のあたり具合を読み,背景を固めて,構図を固めて,
モデルを配置し,そのうえで表情や仕草を指示していく。
あまり大きな動作やアップショットで寄り過ぎると表情
への依存度や偶然性が大きくなり,良い写真を撮れる確率
が低くなってしまう。

そういう奇跡の一枚もいいけど,基礎クラスはもっと堅実に
基本を押さえていく意味で,望遠レンズのときには,あえて
引きの画で,圧縮効果をうまく使いながら,表情に頼らず
とも良い写真ですね,というものを狙いましょうという感じ。


3位:ニーショットを10000Kで焼き、Yを抜いて彩度を落とした画。
(土屋先生)
・自分の色とか,世界観で仕上がりのイメージを持って撮ってる。

4位:ニーショットで回転させたところの写真。
(土屋先生)
・どういう表情をさせるか,はっきり指示・誘導する。
・あまり大きな動作をさせて,下着が見えてしまうのは良くない。
・スウィングするだけでも十分雰囲気は出る。


5位:私の写真。
(2)
4-1フルショット
(土屋先生)
・この髪の形,腕の形が良いから選んだんだろうけど,ばっちり
決まるのは確率が低い。
・あるいはもう少し引いて靴が全部入るところまで引いた画にする。
(欠点があると評価されにくい。ファインダーの四周を良く見て撮る)

路面の処理がもったいない。つぶした背景にまとめた方が良く,
ヒザで切ってしまう手もあったかも。

ちなみに一般論としてのテクとしての解説で,
・決めの画を撮るつもりではなく,モデルの固さをとるためにジャンプを
させて撮ることは良くやる。
・このとき、ジャンプさせた感じで,そのモデルの勘の善し悪しが
わかるので、その後の撮影シーンでもそれを考慮して撮ることがある。

とのことでした。

とりあえず、初めてのあめ玉コンペで、6票が入ったのでホッと
しました。作品のできはあまり良くないのは自覚していたので,
望外の評価でした。

このほか、撮影した画の選定段階は第二のシャッターチャンスだと
繰り返し強調され,「逆さまにして鑑賞してみる」ということを
勧めていました。

これはアンリ・カルティエ=ブレッソンも、逆さまにしてみて
構図をチェックしていたということですから,オーソドックスな
方法なんでしょうね。

そして後半戦の画。
詳しい写真の解説は割愛しますが,望遠チームの玉ボケ写真と
標準レンズチームの近接撮影の写真がほとんどという、その中
での切り取り方の差が評価の分かれ目,というコンペになりま
した。

こういうやつとか,
4-3圧縮効果_玉ボケ
こういうやつ
4-4撮影イメージ

コメントから。
(土屋先生)
・伝えたいところをしっかり伝える。指先のイメージを伝え
たくて、顔はボケてもいいという明確な撮影意図があれば、
それを伝えるのに最も良い構図,背景というのが選べる。

・人に見せられる,伝えられる画を撮る。(これは撮れてる)

・標準チームは寄りで表情を追う。呼吸をまさに合わせて
息を吐くときのモデルの表情が緩む瞬間に、シャッターを
切る。

・被写界深度に収める,背景に取り込む取り込まないを決める,
がちゃがちゃした背景にしない。


で、私の写真は,かろうじて評価してくれる人がいました。
(1)です。
4-2ウェストショット(よこ)

はい。前半戦の写真で1位になった方の写真と
ほぼ同じポーズ,同じ構図。しかし、背景が違う。

(土屋先生)
・表情は良く撮れているけど,背景ががちゃがちゃしちゃったか。
・都会の風景という雰囲気か.....
・やっぱり車はいらないよね。

・これだけ表情がいいなら,タテ構図にトリミングして,勝負でも
良かったのでは?

ということで、基礎講座の趣旨からは、もっと整理した方が
よいよね、というコメントでしたが,最後に土屋先生自身の
1票をいただきました。(大感激)

そこで先生の趣旨に沿ってトリム。
トリム
悪くないかもしれませんね。

ということで、実習2回を含む全5回の講座は修了。
その後、後懇親会に参加して写真談義を楽しみ、帰宅
しました。

正統派のポートレート撮影を追い求める土屋先生の
撮影手法は、違和感がないですし,H師がお仕事が
忙しい(雑誌の表紙の撮影が増えた)様子で,私塾の
方が開催予定がないので,しばらく土屋クラスに通う
ことになりそうです。


(本ブログの写真はすべてモデル本人および事務所の
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