先日、SNSで面白い意見を戴いた。

平成9年(1997)の所謂失われた27年元年である。

この年に、当時の橋本龍太郎首相が、緊縮財政に舵を切り、完全に日本経済を殺しに掛かった年である。

 

バブル経済崩壊は平成3年(1991)と言われているが、これは経済を知らない連中が言っているだけである。

実際は、この後7年間は「景気が悪くなった」と言われても、サラリーマンの賃金は毎年上がっていた。

過度な投資が終わったのが平成3年と言うだけで、経済は未だ成長していた。

横長TVが出だしたし、BSデジタル化で物は売れていたじだいであった。

地上げした不動産の下落と個人ではゴルフ会員券が紙くずになっただけであった・・・

 

ここでザイム真理教から"無駄な箱物"と言う名の元に公共事業に公金を出さないというロジックが生まれだした。

 

良いですか、"中央政府の無駄な支出"は無駄では無いのである!!!

江戸時代に遡ると、「上様が大規模な鷹狩りをなさります」と公示されたとする。

鷹狩りとは、大量な勢子に動物を追わせて、現れた野生動物を鷹によって狩らせたり、猪を弓で射ったりする今風に言えばスポーツであるが実際は軍事教練であった。

これって公方様や殿様のお遊びと思われがちであるが、実際は公共事業なのである。

駆り出された勢子達は、貧乏農民であるが、この期間中は日当が貰えたし、鷹狩りの地域は大勢の武家達が集まるために経済的に潤ったのである。

 

公方様がお出ましとなれば、道路も整備されるが、この工事人夫も貧乏農民であったが、日当が出た。

当然、鷹狩りは農閑期に行われた。

 

中央政府の一見無駄な支出は、誰かの貴重な収入になのである。

この総合計がGDPである。

 

だから、徳川吉宗公の行った"享保の改革"の経済面は赤点なのだ。

 

自身は絹の着物を着ずに木綿、食事も減らし、大奥女中の着物の新調を禁止、江戸城内の畳替えも自粛とした。

これって教科書では満点の評価だったでしょう?

江戸城の畳替えをしないと言うことは、江戸市中の畳職人の収入が絶たれるというのである。

更に、畳は材料もあるし、それを運ぶ運送業にまで累が及ぶ。

着物も、大奥女中の着物ともなれば派手で贅沢品であるが、呉服問屋に始まり、織り手、着物の図案絵師、お蚕、繭から糸を紡ぐ女工を含めて収集激減なのである!!!

地方経済を破壊したことになる。

一度破壊すると、再構築にどれだけの手間と時間が掛かるか?

紀州藩主の時は質素倹約で藩財政立て直しは良いかもしれないが、中央政府の長がこの考えだったら、日本経済大打撃であるのはお分かりでしょう?

 

話を戻すと、政府機関の(参議院の試算室だったと思ったが・・・)試算によると、もし橋本龍太郎が緊縮財政(プライマリーバランス黒字化)に舵を取らなかったら、日本人の平均年収は1500万円を超えていたというのだ。

 

これをSNSで書いたら、何処ぞの者が「年収が増えたら当然物価も上がる。これでは意味が無い」という意見が来た。

これを読むと一見正しいよう思えるが、此奴はまったく経済を理解していないことが分かる。

何故なら、これが経済成長だからである。

私は「この馬鹿、経済を一から勉強してから言ってこい」とは言わずに、やんわりと明治時代の100円と今の100円の価値は違うでしょう?それで誰が困ってますか?

それを経済の成長と言うんですよと書いた。

 

明治時代初期、100円は今の1000万円の価値があった。

一般庶民は"銭"の生活をしていたのだ。

100円が1000万円の価値ならば、1円は10万円の価値であった。

100銭で1円であるから、1銭は1000円相当であった。

1銭の下に里という貨幣単位があって、1000里=1銭なのだから、1里=現在の1円相当であった。

この投稿者の理論ならば、我々は今だにこの価値で経済活動をしていなければならない。

"あゝ野麦峠"の明治中期なると、100円女工が彼女らの夢であったことがお分かりであろう・・・

 

当時200円有れば都内に家が買えたのであるが、今200円で何が買える?

コンビのおにぎりとか?

 

皆さん、コンビニのおにぎりに200円払って「昔は家が買えたんだぞ!!!」とぶち切れますか?

 

物価上昇に見合って賃金も上昇するから正しい経済成長をしてきたのである。

明治政府の国債残高は約3700万円だったが、現在は優に1000兆円を超えているが、なにか問題でもある?

 

問題あるとすれば、本来賃金を上げねばならないのに、安い賃金の為に外国人労働者を受け入れる状態なのである。

通常、これは政府によって却下されるべきなのだが、腐っりきった終末政府は、企業の言いなりなのである。

 

江戸時代にある大店の主人(今で言えば大企業の社長)が、白い着物を作ってきたそうだ。

しかし、逮捕され死刑になったという。

禁色というがあり、"白"の着物は身分が高いものだけに許される色であった・・・

個々で大切な教訓は、金が全てではないということである。

 

現代は金が全てになっている。

万円の肖像が渋沢栄一出あることだけでも、金権政治であり、日本人の精神の失墜が垣間見られる。

金の権化であるアメリカですら、札の肖像画は大統領であり、ロックフェラーではない!!!

 

有るエッセイを読んだのだが、全財産が1万円であったときの方が、億万長者になった今より心穏やかであったという。

贅沢に慣れるとそれを失う恐怖があり、友人知人さえも金に群がっているのか?と疑心暗鬼になり孤独になるという。


今の日本に必要なのは積極財政であり、公共事業をバンバン行う事である。

取りあえず、インフラの整備を再開するべきだと思う。

地方の道が荒れているので、これを修復するのに兆円規模の予算を組めば、地方創生に繋がるでしょう?

地方に仕事があれば、若者だって地元で勝負できる!!!

 

それと大王製紙の元会長井川氏が、楽天の三木谷のSNSに噛みついていた。

三木谷は、社員のモラル低下、やる気の低下が問題でアメリカ会社員のよりやる気が低いと嘆いていた。

これに井川氏は「やる気や忠誠心をただ求めてもダメ、その対価としての給与を上げなければ、やる気もモラルも得ることは出来ない」と至極真っ当なことを言っていた。

正に、その通りで、忠誠心とやる気を上げたいのであれば、現行の給与を倍にしてみな?である。

その分役員報酬を当面減らせよである。

 

石破に言い!!!

会社員の給与は売上げの3割としてしまえ!!!

これを実行した会社の法人税減免とかやればいいじゃん。

サラリーマンの給与が上がれば、絶対にどの会社も売上げが上がるよ!!!

 

"誰かの支出は、他の誰かの収入"なのである!!!

この合計がGDPであり、大勢が今より買い物をすれば、結果的にGDPが上がるのである。

ウクライナへの経済支援51兆円を凍結して国内にぶち込め!!!

年金支給に使えば、平均年金受給額は500万円となり、老夫婦ならば1000万円の収入である。

こうなると、その子や孫に金が流れるでしょう?

ウクライナ支援51兆円は国内のGDPを上げないが、もし年金に配ればGDPが上がる。

 

金には生き金と死に金があるが、生き金を使えば必ず戻ってくるのである!!!

 

まあ、石破には期待できないのだが・・・

残念