本格的な夏が到来すると、夏の風物詩とも言える蝉が大量発生する。
子供の頃は、蝉の抜け殻を集めたり、毎日の蝉取りが夏休みの日課となっていた。
クソガキに捕まった蝉たちはご愁傷様です・・・
蝉の一生は"土の中に7年、地上で1週間"(種類によって異なる)というが、最近、蝉的な幸せは、実は土の中だったのでは?と思ってしまうのは歳のせいであろうか?
だって、地上に出れば、天敵が多すぎるでしょう?
飛べば雀の餌食、ひっくり返って地面に落ちてリカバリー出来なければアリの餌食、更に泣けばクソガキ共の餌食・・・
辛い、辛すぎる!!!
実際の気温は40℃を超えているのに、気象庁発表の気温は、呑気な百葉箱な中の温度だ。
そんなファンタジーな気温を訊きたいか?
炎天下のアスファルト上の気温が、実質的な温度である!!!
この前も誰かと話したが、倒れそうな暑さが連日続くが、もし道端に倒れると、確実に火傷をする。
だから、倒れそうになっても歯を食いしばり、歩き続けねばならない!!!
これって、今の日本での国民生活と同じだ!!!
死ぬまで政府に金を奪われ続けても働くしかない!!!
これは正に、地獄である・・・
話が逸れたが、実はここ10年ぐらい蝉の変化を感じている。
上石神井は元々"アブラゼミ"が主流であり、初夏にニーニーゼミが鳴き始め、アブラゼミで夏全開、夕方にヒグラシ、晩夏にツクツクボウシという流れであった。
しかし、10年ぐらい前から、ミンミンゼミが進出してきたのだ!!!
私が小学生低学年であった50年前は、ミンミンゼミは貴重で、その鳴き声が聞こえたら自転車に乗って捕まえに行ったほどであった。
それほど貴重な蝉であったが、今は朝早くから庭でけたたましく"みーんみーん"の大合唱である。
我が家の庭には少なくとも数十匹の蝉が滞在しているし、地面には蝉の幼虫が地上に出てきた穴亜が至る所に空いている。
数年おきに、クマゼミの鳴き声も聞こえる。
昨日も鳴いていたが、これは小学生の頃に伊豆の別荘に行った折に沢山のクマゼミを捕まえて帰ってきたが、母親に「可愛そうだから逃がしてやれ」と言われ、放った蝉の子孫か?とロマンを感じる。
ミンミンゼミは、代々木公園や皇居とうの都心に多かった記憶がある。
では、何故、上石神井にミンミンゼミが増えたのかを考察してみた。
恐らく近隣の雑木林が開発され、彼らの居場所がなくなったため、綠の残っている地域に集まったのではないか?
我が家から数分の所に早稲田高等学院があって、ここも綠が多いし、三宝寺池や石神井公園ボート池もあるから、それらを目指しているのかもしれない。
我が家も鬱蒼と木々が立ち並んでいる。
祖父が「有事備えて食べられる実が付く木々を植えよ」と言ったらしく、柿の木が多いのだが、私は柿が嫌いなのだ・・・
だから、秋から冬にかけては、鳥たちの格好の食べ物となっている。
人間の乱開発が、蝉の生態系を狂わせている。
連日の暑さも、地球温暖化とは無縁で、無計画な都市開発のせいである。
特に臨海部である汐留の高層ビル群が建ってから、暑さが増した!!!
あの辺りは、夏の夕方には東京湾からの海風が吹いていた。
この風により熱が攪拌されていたのであるが、風を遮る高層ビル群によって熱は籠もるのみになっている。
一日中高温だから空気が停滞するから、夜も熱いのだ・・・
北海道に7月に行った折、昼は暑かった(30℃越え)が、陽が沈むと一気に気温が下がった。
夜は20℃を下回るほどであった。
ここ数日、空を見上げると雲がない!!!
詰まり、どっぷり高気圧に覆われているのである。
ここに低気圧が来れば、熱せられた空気が一気に上昇気流となり夕立になるのだが・・・
空気の停滞も、臨海再開発の賜である!!!
更に、多くの場所で、畑が消え、雑木林が消え、全てアスファルトとコンクリートコーディングされたから、熱を吸収した土が無くなった。
コンクリートは熱を吸収するから熱いのである!!!
暑くなる仕組みを人間が作っているのであって、地球温暖化とは関係ないのだ。
蝉が今日も鳴きあっているが、これは蝉がHをする為で、雄が鳴き、鳴き声が良ければ雌が寄ってくるのである。
だから、邪魔をしてはいけないのである。
「人の恋路の邪魔をする奴は馬に蹴られて死んじまえ」と昔から言うでしょう・・・
8月も末になると、ツクツクボウシが鳴き始め、何時しか狂騒曲を奏でる主役が、蝉からコオロギに変わるのである。
「秋は夕暮れ・・・」である。
コオロギは食べるものでなく、奏でる音色を聴くものである。
因みに、"静けさや岩に染み入る蝉の声"という芭蕉の句だが、これは現在の山形にある山寺で読まれたのだが、山寺で鳴いている勢見はミーミーゼミであった!!!
これを書いている今、庭でミンミンゼミが鳴いているが、その合間を縫ってニーニーゼミが鳴いている!!!
この暑さだと、日本酒より冷えたビールが旨いのだ!!!
後で飲もうと!!!
サッポロクラッシク(北海道限定ビール)がMOTORHOMEの冷蔵庫に入っているのだ。
これから夏本番、皆さん、ご自愛ください。