先週の土曜日22日に、彼女が私の誕生日を祝ってくれた。

これで、還暦まで後2年となった・・・

 

さて、昼食を済ませた後、映画を観ることとなったが、何を観るかで揉めた・・・

「俺、主役だよ〜」であるにも拘わらず、インディ・ジョーンズでなく、ジブリ新作"君たちはどう生きるか"を観る羽目となった。

"泣く子と地頭には勝てぬ"であった・・・

 

感想は?と訊かれても困るが、題名を見て貰えばお分かりだと思う・・・

エンドクレジットが流れても、誰一人席を立つ者おらす、館内が明るくなっても、誰一人声を上げずに、正に"水を打ったよな静寂"であったが、それを打ち破ったのはやはり私であった。

「これだけ製作スタッフがいて、誰一人監督、これやめましょうと言って宮崎を止める奴いなかったのか???」であった。

 

"君たちはどう生きるか"のインプレは、これでお分かりだと思う。

 

因みに"来た観た寝た"の原題は、"Veni, vidi, vici"(来た、見た、勝った)であるが、これは英雄ガイウス・ユリウス・カエサルの名言である。

紀元前47年の"ゼラの戦い"の報告であるが、これを訊いたローマ市民の熱狂が伝わってくる。

カエサルの天才振り(戦もそうだが、文才も)が伺える。

これほど簡潔に表す文が、この世に存在し得るだろうか?

 

ということで、これで今日のブログが終わってしまうのだが、そこでビックモーターの社長以下のバカ振りの考察をする。

何故、誰も頭を下げさせないの?、私は知らなかったとか、あれは板金部門が勝手に客の車を壊したのだだとか、ゴルフボールを使って客の車を壊すとは、ゴルフに対する冒涜だとか、ピンボケな事を言わせるのか?

バカ丸出しで、あんなサイコが社長の会社の社員が可愛そうであると思った。

では、従業員がバットで車を壊したら、「野球に対する冒涜だ」と言ったのであろうか?

詰まり、真面な側近(弁護士も含め)がいないと言うことか?

そもそも、修理部門に予算ノルマがあること自体変でしょう?

だって、いつ何時車が壊れるか分からないのに、予算決め知ること自体気狂い沙汰であり、保険金詐欺を助長していたとしか思えないし、それを知らなかったら経営者失格でしょう?

 

まあ、一代で社員6000名の会社を作り上げたのは立派だが、折角作ったのなら真っ当な商売をすべきであったのだが、真っ当な商売をしていたら、そこまで大きくならなかったであろうし・・・

 

同じ一代で会社を作り上げたと言えば、本田宗一郎氏である。

彼は浜松の一町工場から"世界のHONDA"を作り上げたのであるから、高々ビックモーター兼重宏行ごときと比べるのでは、横綱と褌担ぎ以上の差があって恐縮する。

 

では、両者の違いは何か?

宗一郎氏は、根っからの職人で、物作りに長けていたがそろばん勘定能力が0であったとうが、藤沢武夫氏との出合いがあったからこそ、本田がHONDAになれたのである。

 

更に言えば、兼重は金儲けだが、本田宗一郎は夢を追いかけた差も大きかったに違いない。

藤沢氏が銀行に行き、資金調達する際に「金を貸してください」とは一度も言わなかったというのだ。

彼は、頭取の前に、宗一郎氏の夢を語ると、銀行側もその夢に投資がしたくなったのだという。

 

更に、自動車メーカーとなっていくのだが、本田宗一郎氏は、空冷エンジンに拘り、水冷エンジンの開発を許さなかったのだが、それで社内に軋轢が生まれたという。

時代は水冷であった・・・

そこで藤沢氏は宗一郎氏の元に行き「貴方は、そろそろ社長を取るか、技術者を取るかの選択をせねばならないですね」と切り出したという。

宗一郎氏は「私は社長であるべきなんだろうな〜」との返答に、空冷エンジンから水冷エンジンへと切り替わったのである。

技術者ならば、空冷エンジンに拘り開発も出来るが、最高経営責任者となれば、会社存続を第一に考えねばならないのだ・・・

 

更にあるエピソードでは、アメリカ向けの大陸横断大型バイクの開発命令が下った。

社長は750ccだと言ったが、若手エンジニア等は「これからは1000ccだ」となった。

そこで、エンジニア達は750ccと1000ccの両方の設計を行ったが、ある日、研究所に来た社長に1000ccの設計図を見られてしまった。

これは怒鳴りつけられると誰しもが思ったが「1000ccで行こうか」という言葉であったというのだ。

 

これって、人間誰しも出来る業ではない。

「なんで俺の言うことが聞けないのか!!!」となるところを自身の過ちを認める事が出来るのが素晴らしい・・・

 

更なる偉人にも同じような話がある。

神君公が浜松城にお住みであった頃、城下で火災が連発していたので「今後火災を起こしたら切腹だ」と側近の本多正信に命じた。

後日、正信を見て思いだしかのように「例の火災の布令は出したのか?」と尋ねられると「いいえ、出しておりません」と応えた。

これに激怒した神君公は正信に詰め寄ったが、正信は「殿、その前に伺いますが、もし火災を起こした家が井伊殿家ならば、殿は井伊殿に切腹申しつけますか?」この問いに神君は言葉が詰まった。

「同じ火事を起こしたのに大身の井伊殿は助かり、軽輩は切腹では家中が纏まりません。例え軽輩と言えども、戦の折には殿のために命を差し出す覚悟の者達を身分の上下で罰を決めるのは如何なものでしょう?」

これを聞き終えるやいなや「世が間違っていた。命は撤回する。以後撤回せねばならない命は出さぬ」と己を改められたのである。

 

これは浜松人の特徴なのであろうか?

例え自社の若造でも、彼らが正論ならば社長が引く、この一点でも知らぬ存ぜぬで、全ての責任を現場に押しつける兼重とでは雲泥の差であろう・・・

 

まあ、昨日の会見で、社長以下は全従業員を敵に回した・・・

兼重が社長を退任して新社長になった和泉だが、此奴の初仕事が社内LINE歴を削除しろであったから、証拠隠滅と取られかねない・・・

更に、非上場の同族経営会社ならば、今後の詐欺賠償や顧客への損害賠償等々金がいくらあっても足りないであろうが、倒産は免れないと思うが・・・

何で再建出来ると思うの?と不思議であったし、恐らく銀行は融資どころか、貸し剥がしに掛かる恐れもあるし、社長の自宅だって抵当に入っているだろうし、破産するのではないの?

株式会社なのだから、上場していれば、恐らく社長個人の賠償責任はなかったと思うが、非上場なので個人的に賠償せざる終えないと思う・・・

悪いことは出来ないね〜

 

まあ、身から出た錆、自業自得なのだから、最期はキッチリと自らケジメを付けるべきであろう。

借金は自己破産でチャラだが、賠償はチャラにならない・・・