5月14日、予定通り旅へ出発した。

何時もは当たらない天気予報も、マーフィーの法則でドンピシャで雨であった・・・

 

14日は朝4時に目覚まし時計をセットしたが、アラームがなる15分前にお約束通りに起きた・・・

この時期、朝4時過ぎには薄ら明るくなっているが、雨は降っていなかった・・・

愛機BMWGSAを車庫からだたのが、5時少し前であったが、この頃は雨は本降となっていた。

雨の中、新青梅街道をひたすら16号バイパスまで西進した。

 

14日は、奥飛騨の平湯温泉泊であったので、距離的には250㎞辺りであるので大したことは無いが、問題は当初の予定であった。

計画では、岩倉街道から何時も寄るファミマで軽い朝食をとり、国道299号線で秩父を抜け、志賀坂峠を越えて上州へはいり、日航機墜落の御巣鷹山のある上野村の道の駅で休憩し、"川の駅上野"を過ぎ、県道45号線で下仁田方面に進み、そこから険道93号線で臼田に抜けるルートであったが、雨だから日和って59号線で下仁田へ抜けてから国道254号線(東京では川越街道と呼んでいる)をひたすら西進しる迂回路を考えていた。

 

しかし、迂回路を行くことは、自分自身に負けた事を意味するのである・・・

 

秩父市内に入ると雨は止んでいたので、俄然、やる気が起こってきて、"道の駅うえの"でトイレ休憩&マッタリタイムを設けると、「よし行くぞ!!!」となった。

 

川の駅から299は直進、45は右折になるのだが、この県道45号線が曲者で、政府が金を出さないから中途半端な道となっているのだ。

右折直後は「狭い道・・・」なのだが、だんだんバイパスのような立派な道になり、なんと全長3323mの湯の沢トンネルが素晴らしいのだが、それを抜けると道がショボくなり、うねうねとし出し、右に約180度ターンした後に今度は左へ180度ターンであるが、その先更に左にヘアピンカーブで坂下りるという「殺す気か!?」険道なのである。

その先、南牧村で丁字路になっていて、右に曲がるとそのまま45号線で下仁田に抜けるのであるが、問題は左折すると険道59号線となり、通称下仁田臼田線となる。

昔は石灰石の鉱山で賑わっていたが、今は政府が発表した"近い将来消滅自治体リスト"のTOP辺りにあるのが、南牧村である。

 

そこを上がっていくと、だんだんと民家が少なくなり、軽自動車同士でもすれ違いが難し道幅となる。

そんな狭い道の両脇から落ち葉(針葉樹系)溜まっていて、尚且つ霧雨で、道も悪く、兎に角後輪がキュッと滑るのだ!!!

しかも、道が葛折りで上の上の道まで見えているのだ。

正に、これぞアドベンチャー!!!的な道であった。

それに、なんとなく後ろに何か付いてきている感が気持ち悪かった・・・

田口峠で短いトンネルを抜けると、正に峠を越えた感があり、あとは下り坂となったが、299号線の時も感じたが、道は長野側にはいると綺麗なるのは何故?

USAでも、カリフォルニアとアリゾナの州境を超えてアリゾナ州に入ると、道が綺麗になり、ガソリン代がガツンと安くなっているのだ!!!

訊いたら、カリフォルニア州のガソリンには排ガスを綺麗にする薬剤が張っていて、その分ガソンリン代が高いというのだ・・・

まあ、帰りは、アリゾナ州で満タンにすることは言うまでもないが、ここで日本人には不思議な現象が起こるのである!!!

それは、州境を超えると、1時間時間がズレるのである!!!

そう、時差が生じるのである。

仮に今12時だから昼ご飯食べようと、店に入ると時計は既に13時なのである・・・

 

話を戻すと険道を下りきると、国道141号線を右折してから国道254号線で左折して、そのまま直進して松本市を目指すのである。

途中、道の駅ヘルシーテラス佐久で、朝食を摂った・・・

寒かったので、ラーメンを注文したのだが、これには訳があり、昼食は信州蕎麦を考えていたからであった。

 

松本市内を迂回(ナビ様が勝手に)して、国道158号線に入った。

ここで、計画当時のミッションでは、明治政府のクソ政策であった廃仏毀釈によって破壊された大寺院若澤寺(にゃくたくじ)の遺構を見に行くことであった。

これは、若澤寺の別院であった西光寺の山門で跡である。

これほどの山門であったからには、若澤寺はどれ程立派であったが忍ばれる・・・

これは資料であるが、江戸時代に描かれた絵が残っている。

これだけの寺院を、それも、平安時代末期に建立された寺を、明治政府の号令と供に、壊したのは、この辺りに住んでいる輩の先祖である!!!

壊しておいて、今更観光資源かよ!!!と呆れてしまう・・・

 

ここを後にして、一路上高地方面へと向かったが、ここまで当初の計画通りに進んでいることに驚いた・・・

 

蕎麦屋を探してるが、中々良いところが見付からずに、仕方がないのにで道の駅"風穴の里"のレストランで食べようと、国道から道の駅へ入りかけたその時、"手打ち蕎麦"の案内が目に飛び込んできた。

道的には、左へヘアピンカーブ登りであった。

寒かったので、暖かい"山菜山掛け蕎麦"を注文した。

これが、絶品であった事は言うまでもない!!!

 

道の駅"風穴の里"を過ぎると、私的に好きな景色となる。

左キューカーブでバスやトラックが衝突する危険性すらある、入山トンネルを抜け(狭いトンネル内に分岐がある)ると、奈川渡ダムの堰堤部が道となっていて、右は断崖絶壁で眺めが良いが、左側は梓湖が広がっているのだ。

堰堤を渡ると直ぐに左カーブをして奈川渡隧道にはいるのだ。

トンネルをいくつか抜けると、乗鞍方面の交差点があり、又トンネルを抜けると沢渡であり、松本方面から来れば上高地へ行く一大拠点となっている。

上高地へは一般車は通行止めの為、沢渡の駐車場に車を預けて、バスかタクシーで向かうことになる。

 

しかし、当日は雨であった為、上高地へ行く人も少なく、駐車場はがら空き状態であった。

そんな、一番松本寄りの駐車場に、立ち寄り湯の沢渡温泉がある。

 

私はこの辺りを舐めていた。

ゴールデンウィーク開けだから、暖かいと南関東の天候を思い描いていたが、この時点での気温は9℃であり、温泉の人の話だと、

「数年前は、この時分に雪が降ったこともある」とのことであった・・・・

 

兎に角、ここから宿屋まで30分以内の距離なのだが、チェックイン時間まで2時間以上あったので、冷えた身体には温泉が一番と、ひとっ風呂浴びることにした・・・

"さわんど温泉梓湖畔の湯"は、微かな硫黄の香りがする良い湯であった・・・

誰もおらず貸し切り状態であったので、露天風呂でのんびり川面を見ながら最高の風呂タイムであった。

風呂から出て、椅子に座りながらウトウトしていたら、チェックイン時間に近くなったので、温泉を後に158号線を安房峠に向かって進んだ。

この頃には雨も上がっていた。

 

有料の安房トンネルを通るが、このコンクリートの壁の向こうは800℃の高温だと思うと、怖いやら日本の技術力の凄さをまじまじと感じることが出来たし、何時もはカッ飛ぶこところを、チェックイン時間に合わせるために、制限速度で走った・・・

トンネルを抜けると、雨は降っておらず、道が乾いていた。

トンネルを抜けて、料金所を潜ると、平湯ICであり、そのまま直進すれば飛騨高山方面に進むし、右折すれば新穂高や富山方面の国道471号線となるが、宿屋は平湯の温泉街である為、更に鋭角に右に回るのである。

曲がると1㎞ぐらいで左側に平湯バスターミナルがり、平湯方面から上高地へ行くバスも出ている。

 

宿屋は平湯館で、20年近く前に泊まったことがあった・・・

Bikeは、正面玄関の軒先に駐車出来、チェックインを済ませ、部屋に荷物を運ぶと、直ぐに温泉に向かった。

私は、平湯温泉の泉質が好きである。

ほのかに茶色く硫黄臭がするし、湯量も豊富である。

 

風呂上がりビールを飲むと、夕食まで昼寝であった・・・

最近の旅は、"AmazonスティックTV" を持ち歩いている。

何処の宿でも館内Wi-Fiがあるので、YouTube、Netflix等々を楽しむことがでいるから、独り旅では有効なツールと言える。

 

夕食はブッフェであったが、種類も多く直ぐに食べ過ぎ、鼻から出ちゃう!!!モードになってしまう・・・

鍋(具も時分で選ぶ)も時分で火に掛けて食べるので、誰に気兼ねすることもなく、ゆっくりと時分のペースで楽しめた・・・

 

食後に、風呂に行き、酒を飲みながら映画を観て、独りツーリングの1日目は終わるのであった・・・

 

つづく