私の趣味の一つに鉄道模型があるのだが、メルクリン社製の鉄道模型なので、多くはドイツの汽車となっている。

これは、私が幼稚園だった頃に母親が、買ってくれた鉄道模型がメルクリン社製であったため、それがベースとなっている。

 

これは18型201号機であるが、この機関車の最大速度は何と時速160㎞である!!!

新幹線を除けば、どの列車より速いのだ・・・

更に、ドイツの線路幅は標準軌と呼ばれる1435mmで、新幹線と同じ幅である。

JR線や関東の多くの鉄道は、狭軌でありこれは1067mmである。

だから日本のD51やC62と比べても一廻り大きな感じである。

ドイツの01型であるが、この動輪の大きさは直径2mであるし、最高時速130㎞である。

01型は、もともとプロイセン王国製であり、日本のD51に似た質実剛健であるが、私の好きな機関車は、バイエルン王国製のものである。

この"S3/6"という名機であるが、これは何と4気筒である!!!

因みに、01型は3気筒、D51は2気筒である。

バイエルン王国といえば、ルードリッヒ2世であるし、作曲家リヒャルト・ワーグナーのパトロンであったのも有名である。

ルードリッヒ2世は、後に革命で国を追われてしまうが、彼の功績は、いち早く王国内に鉄道網を引いたのと、ワグナーであろう!!

彼のおかけ影で、我々はワグナーの曲を楽しめるのである。

 

まあ、時代の最先端を行く人は、とかく凡人には理解されないものであろう。

私はこのS3/6の模型を5機持っている。

 

日本では、蒸気機関車からディーゼル機関車、そして電気機関車へと進化したように思われているが、実は、ほぼ同時期に作り出されている。

1900年のパリ万博に電気機関車が出品されていたが、流石に初期投資が掛かるのがネックとなったらしい。

何故か、昔の機関車には、知恵を感じられてワクワクするのである。

この機関車も、エンジンで大きな輪を回して、これにロッドが繋がり、動輪を動かしていたのである。

初期の電気機関車も、今のような複雑なギヤが無かった分、単純にロット(蒸気機関車のように)で動輪を回していた。

これはスイス鉄道なのだが、Ce6/8型機であるが、通称クロコダイルと呼ばれている。

この機関車もロットで動力を車輪に伝えているのだ。

何故クロコダイルかというと、この機関車は前方、中央、後方が分離していて、多少独立して動くのである。

スイスはその地形からカーブが多く、上から見ると鰐が身をくねらせて泳いでいるように見えるからだという。

私はこの機体も5機持っている・・・

「同じ物買ってどうする」というが、違うのである!!!

 

日本もそうだが、昔の方が今の物より魅力的に見えるのはどうしてであろうか?

私はデッキ型の電気機関車が好きである。

何か趣きがあって、デザイン的にも素敵な気であるが、現在は機能を追求する余りに遊びがなくなってはいないか?

 

これらはナチスの時代の機関車である。

 

ドイツ人は、第二次世界大戦の責任を全てヒトラー個人に押しつけているが、彼は何も破壊だけをしたのではない。

戦争に負けたから"悪"なのだが、実は現代社会においてヒトラーの残した遺産は数知れない。

高速道路のアウトバーン、鉄道、フォルクスワーゲン社、ポルシェもヒトラーの遺産である。

忘れていたが、欧州最強の名が高い戦車レオパルドⅡも彼の遺産と言える。

 

ああ、これは余談ではあるが、欧州におけるフランスの立ち位置って、アジアのおける支那と同じであるというから笑えた・・・

だって、支那の人権問題で支那包囲網で経済制裁なのに、マクロン大統領が支那へ行って経済協力って、「????」となりませんか?

それに、歴代支那と同じで戦争したら速攻負けるし・・・

第一次世界大戦もフランス秒殺、第二次世界大戦もマジノ線という要塞網を作り対ドイツに備えていたら、ナチスの世界初の機甲部隊がマジノ線を避けて侵攻して秒殺パリ陥落である!!!

大統領であったドゴールなどは、フラスジンを見捨ててロンドンへ逃げて、ラジオで徹底抗戦を呼びかけるとは、日本人は到底理解出来ないことを平気でする・・・

ああ、だから、この時期に支那へ行けるのか・・・

まあ、フランス人はろくな奴らでないのだ。

 

更に笑えたのが、2035年を目指し立て板欧州電気自動車化であったが、土壇場でドイツがちゃぶ台返し!!!!

ドイツは漸く、電気自動車化が無理だと分かったようであるが、その後ハイブリッド化といったら、日本勢の一人勝ちになるのだが・・・

スエーデンでは、過度な電気自動車化で、充電設備が足りない、電気代が一世帯当たり平均16万円に跳ね上がったらしい・・・

そして、スエーデンが言った一言「トヨタが正し・・・」

 

先日、久しぶりに日本橋高島屋へ行ったので、メルクリン売り場を探したら、なんと無くなっていた・・・

売り場担当社のU氏が定年退職をしたからであろうか?

 

U氏にしてみれば正に天職であり、会社から毎年出張でドイツの"玩具ショー"に行かせてもらい、好きな鉄道を乗ってくるという正に趣味と実益を兼ねた仕事のように見えた。

私が遊びに行く(昼食を済ませて12時頃)と、話が弾み店舗が閉店後まで居たことも一度や二度では無かった。

何か悪気がして、1台買って帰ると「毎回、お買い上げ戴かなくても結構ですよ」と言われてしまったこともあった・・・

まあ、大人の宝石であるから、良い値段するのであるが、メルクリン社製は交流であり、日本の模型メーカーとは違っている。

交流で常に電気が線路を流れていて、各車両がモジュールを搭載してるため、コントロールユニットから、それぞれの機関車のナンバーを打つと、その機関車が反応するのである。

ある日、ウィルヘルム2世のお召し列車セットが欲しかったが、発売されてから数年経ったため、手に入らなかった。

U氏と話していたら「オークションに出品されるのを待つかないですね〜、それか有ったとしてもプレミアム価格になっているでしょうな〜」と言われ、半ば諦めかけていたら「今、一セット在庫有りますよ〜。昔お客様からキャンセルされた物が・・・」となり、値段を聞くと確か55万円(定かでない)だったと思ったが・・・

「内はプレミアム価格ではございません」であったので、即買ってしまった・・・

これは、お召し列車のそれぞれの客車にもモジュールが付いていて、室内灯のオンオフができたので、遊びながら陛下がお休みの場合、陛下の車だけライトを消すとうこともできるのだ。

確か荷物車、侍従車、皇后陛下用車、皇帝陛下用車、食堂車のセットだったと思った。

それとこの蒸気機関車の模型だけでも16万円以上したと思ったが、意外と空転(車輪が走る前にその場で回ってしまう)するだ・・・

それと、メルクリン社はドイツの会社のため、ハーケンクロイツのマークを付けることが出来ない(ドイツ国内法)

だが、オーストラリアのメーカーにROCO社という模型メーカーがあり、ここはナチス時代の汽車にはちゃんとハーケンクロイツが付いているのである。

因みに、このシンボルマークは、ヒンドゥー教に出てくるので、ナチスの独自のシンボルではない!!!

逆なら、日本では寺院のシンボルである。

このROCO社の模型は、金属でなくプラスチックで出来てるので、メルクリン社製より安価であるが、出来は凄く良いのだ〜

U氏からの勧めで何台か購入した・・・

20年ぐらい前の価格で、メルクリン社製が10万の単位ならば、その半額以下という感じ・・・

このメーカーは、メルクリン社用の交流用とそれ以外の直流用を販売しているので、購入の際は、"交流タイプ"と店に言わねばならない。

 

実は、鉄道模型は、メーカー毎の拘りがあるのだ。

メルクリン社は、形をデフォルメしている。

これは単純化するのではなく、違和感を緩和するために、上から見ても自然に見えるという具合に、全てを1/88にするのではない。

これに対してROCO社は全てを1/88にするのである。

 

通常、鉄道車両を見る場合、下から見上げるか目線で見ているので、その形に脳が慣れているから上から見るとどうしても違和感があるというのだ。

それを解消するためにメルクリン社は、デフォルメしているとう。

 

日本の鉄道模型を見て、違和感バリバリなのは、実は、車両の大きさと線路の幅にあることに私は気が付いた。

模型には大きく3つ、HOゲージ、Nゲージ、Zゲージがらる。

通常その上にOゲージがあるのだが、これは家の中で遊ぶには大きすぎるので、半分のOゲージからHOが出来たのだ。

これが1/87であるし、Nゲージは線路幅が9mmから付けれている。

日本で一番多い大きさである。

通常Nゲージは1/144であるが、日本は狭軌の幅であるから、HOゲージの場合、1/80だと思った。

ところが、それをHOゲージの線路で走らせると、明らかな違和感がでる。

そう、実機の大きさと狭軌幅の縮小が有っていないのである。

 

これが嫌で、日本の鉄道模型はやらないのである。

 

話を戻すと、何時も高島屋のメルクリン売り場は暇で、朝から晩までお客が数人なのであるが、何故無くならなかったのか?

欧州の模型会社は、年間販売スケジュールを発表し、今年何が発売されるかを世界中に知らせるのだが、その発売時期を四半期毎に行っているのだ。

詰まり、その発売時期にドカンと店に搬入されるのである。

その大量な商品を、各お客毎に配送するのであるが、その売上げが数千万円に上るのである。

なるほど、年間ベースで言えば、彼一人ドイツに行かせて、更に通常は遊んでいても完全に元が取れる計算なのである・・・

 

私の趣味が、鉄道模型からBikeへ移ってから、彼の元に顔を出していんなかった・・・

とうに定年退職制している歳であった・・・

彼の退社と供に、売り場も無くなったのだ・・・

 

正に、人生一期一会であり、この一時を大切にせねばなならいと改めて感じた・・・

 

たかが鉄道模型、されど鉄道模型である。