"春暮れたの後に夏になり、夏果てて秋が来るのにはあらず"
これは徒然草の第155段にでてくるのである。
今朝5時に起きて、雨戸を開けると蒸し暑さの中に既に涼しさを感じた。
蝉がけたたましく鳴いているのだが、その蝉の鳴き声に"つくつくほうし"(晩夏に出てくる蝉)の鳴き声が混じるようになった。
夜は、蝉の鳴き声に変わり、コオロギをはじめとした秋の夜長を楽しませてくれる虫たちの声が聞こえている。
残暑は厳しいが、もう秋の気配がすぐそこまで来ている。
陽も短くなってきている・・・
"つれづれなるまゝに、日くらし硯に向ひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂いほしけれ"とは、有名な吉田兼好が書いた徒然草の出だしである。
吉田兼好という名は、後世に付いた名らしく、本名(本人は)は、卜部兼好(うらべかねよし)であり、彼の父親は卜部兼顕(うらべかねあき)は、吉田神社の神官であったという。
余談ではあるが、卜部兼顕の官職は治部少輔であり、江戸時代は縁起が悪と(反逆者石田三成の官職)誰も名乗らなかった官位である。
吉田兼好(ここでは現状の呼び名で)は、弘安6年(1283)〜文和元年(1352)であり69歳の生涯であった。
分かり易い国史で言えば、鎌倉時代〜南北朝にかけての人であり、御家人でなく公家方の人であった。
最近の研究で、"徒然草"は、吉田兼好著であるが、編纂したのは後世の人らしく、これはモーツアルトの曲をケッヘルという人が纏めたのと同じことのようだ。
江戸時代、徒然草は人生の勉強になると言うことで、多くの人々に読まれたという。
我々も先人の書いた知恵に触れることが必要だと思う。
皆さんも、来る長月には、徒然草を読んでみては如何ですか?