普段何気なく通っているのが、道路である。
しかし、そこには人知れず命を掛けた人々の血と汗の結晶であることを忘れてはならない。
海ほたるで有名な、東京湾アクアラインであるが、この計画は江戸時代に有った計画が基であった事をご存じか?
江戸時代に、既に江戸湾の大半を埋め立てて町と田畑を作る計画が立案されたが、案で終わってしまった・・・
技術的に出来ないとお思いであろうが、現在の南関東の形を作ったのは、江戸時代以前の家康公入府からの工事であった。
利根川は、元々江戸湾に流れていたのだが、水抜きをするために現在の千葉県と茨城県の県境に移動させ、埼玉県川口市まで海であったのを陸地にしたのだ。
だから、川口、浦和という地名が海から遠い埼玉の地名として残っているのだ。
余談が、東京には足立区があるが、これは江戸時代川が氾濫すると"足が立たない地"という意味であった。
昔、関東の護岸工事は関西のとは違い川の両側の高さを変えていたという。
水害時、御府内(江戸市中)を守るために、川の東側に水が氾濫するように作っていたのだ。
だから、現代でも水害は大概、隅田川や荒川の東側が多いというのは、元々そうやって水害から街を守るために作られていたのだ。
だから、水害を示す地名が付けられていたのを、現代人が"お洒落"な名前に変えてしまってる・・・
東京湾アクアラインの海ほたるから川崎側を見ると、人口島である"風の島"が見えるが、実はこの風の島が一番重要な拠点であったのだ。
アクアラインは、元々両岸を橋にする計画であったらしい・・・
これは、とあるアメリカの橋をイメージしたらしい。
この橋は両側が橋で、真ん中を海底トンネル(沈埋工といって、コンクリート製の筒を沈めて繋げたもの)であったが、東京湾の深度や地質でそれが不可能だとわかり、シールド工法となったらしい。
風の島は、高さ70メート以上の"壁"で海から仕切り、そこから世界最大のシールドマシーンを入れたという。
このシールドマシーンの歯の部分は、海ほたるに飾られているから、その大きさを実感できるはずだ。
問題は一度作った壁をトンネルの大きさの穴を空けることであったらしい。
水面下70メートというと、水圧が7気圧掛かっているのだ!!!
富士山の5合目とかの山々の上で、ペットボトル飲料を一口のみ、蓋をきちんと閉めて地上で見ればペットボトルが変形しているのを見た人も多いと思う。
その比でない圧力が掛かっている。
彼らはヘドロのような地盤を凍らせてから穴を開けていったというのだ。
木更津側の橋も環境に気を遣いながら作ったというのだ。
日本人の意地を見て取れる一品が、人類の英知の結晶が東京湾アクアラインと言っても過言では無い。
今度、通るときにこれを命がけで作った人々に思いを馳せてみては如何であろうか?
先日、MOTORHOMEで北陸地方へ行ってきた。
松本ICから国道158号線を西へ向かうのだが、私は何度の車やバイクで通っているのだが、好きな路の一つである。
この路が、現代のようにまともな路となったのは、実は平成になってからであったのをご存じか?
江戸時代は、"女工哀史"でも有名な野麦峠の方が幹線?道路であったという。
その道の南側に中仙道も有ったからだと思う・・・
その険しい現酷道158号線は、昭和初期に水力発電所建設のために整備?されたと言うが、その後長らく車通しのすれ違いもギリギリな酷道であったという・・・
この路最大の難所は安房峠であった・・・
安房峠は、その昔、この峠を通った日蓮聖人が生まれ故郷の安房国を思い出して安房峠と名付けたという。
現代、上高地へ行く路と酷道158号線の分岐(松本から行って)を行った先に安房峠の入口あるが、当然冬季閉鎖となる。
ここにトンネルを掘ったのだ!!!
それも活火山のど真ん中を掘った。
途中、水蒸気爆発で工員が立ったまま瞬殺されている。
上高地の観光で有名な大正池は、大正時代に起こった噴火で梓川が堰き止められて出来た池である。
その地下エネルギーのただ中をぶち抜いたのだから、通行料が少々高くても、感謝せねばならない・・・
事実、峠道を行けば数時間かかったのを今では約5分である。
トンネルと抜けると有名な温泉地の平湯温泉郷である。
この湯もお薦めである!!!
安房トンネルを出ると、平湯温泉郷、新平湯、福地温泉と最高の温泉郷が並ぶ国道471号線と分岐する。
471号線を進むと、新穂高や神岡方面へ行けるし、そのまま抜けて行くと富山へ行けるし、立山へも抜けられる。
今回は、158号線を直進して(平湯温泉を堪能したことは言うまでもない)高山方面へ進み、九頭竜湖をへて福井へ向かった。
この路を行く人は、安房トンネル内で、その「コンクリート壁の外側は摂氏数百度なんだな〜」とか、「今自分は活火山のど真ん中を走っているんだな〜」と考えて欲しい・・・
人知れずに路を作っている人々に感謝である。