黒田東彦(くろだはるひこ)は、平成25年(2013)から日本銀行総裁になっている。

彼の公約は、デフレ脱却でインフレ率2%目標であった。

その為に"貨幣"を発行して日銀の国債保有額は500兆円を超えたのだ。

安倍政権下で実に450兆円の貨幣を発行したことになる。

 

しかし、世の中はデフレから未だ脱却していない・・・

 

先日の三橋貴明氏(経済評論家)が、黒田を取り上げていて国会答弁での一幕に激怒していた。

桜井周議員との遣り取りで「デフレは貨幣現象か?」との議員の質問に、「通常、物価の動向は貨幣的現象であり、金融政策がインフレもデフレも防止すべきと言える」と応えた。

この答弁を訊いて理解できた人はいるのか?

 

そもそもここでいう"貨幣"って何?である。

皆さんが思っている貨幣だと、福沢諭吉の紙を思い浮かべる人が多いはずだが、紙幣とは貨幣の一種であるが、それが全てでは無いのだ。

銀行預金残高も貨幣である。

壱万円券は、お金では無く、厳密に言えば日本銀行が発行した借入証書である。

詰まり、財布の中に壱万円券枚入っていると言うことは、日本銀行に対して3万円貸しているということである。

日本中の人が、日本銀行を信用しているから支払いに使用できるのであるが、ジャングルの奥地の部族の物を買うときに、それを出しても使えないのである。何故なら部族の人々は日本銀行など知らないからである。

 

ある日、BがAに10万円相当の壱万円券10枚を借りたとする。

分かりやすく言えば、BはAから10万円の現金を借りたのだ。

そして、次の月にBはAに金を返すことになったが、Aは「振り込んで」と言ったので、BはAの口座に10万円を振り込んだ。

詰まり、銀行の預金残高も貨幣であることが分かる。

 

詰まり、桜井と黒田の答弁の"貨幣"の定義が無いから、どれについての言っているのかが分からない曖昧な話であった事がご理解いただけたか?

国会で意味の無い答弁が7年以上続いてきたことが問題なのだ。

 

人と会話するときに共通の単位であったり定義で話さねば意味が不明なるのだ。

例えば「今日は寒いね、気温は60度いかだよね。気圧が下がっていて27だし、30mile先に嵐が来ている」となる。

この場合の気温だが、会話ではファーレンファイト(F°)だし、気圧も水銀値(29.92=1013㎜ヘクトパスカル)、距離もmileであるが、もし一般人との会話なら1mile=1.6㎞だが、パイロットや船乗りならば1mile=1.8㎞で成り立つ会話となる。

だから、気温はセイシャル(℃)で、気圧もヘクトパスカルで、距離は㎞ねと決めないととんでもないことになる。

もし、mile会話が、スタチュートマイルなのか、ノーティカルマイルなのかでえらい差が出てきてしまう。

1、2の単位なら数百メートルの差だが、これが100マイルとなると数十㎞の誤差が出てしまう。

 

黒田と桜井の会話も同じ事が言える。

桜井がGDPベースで話しているのに、黒田の返答が日銀当座預金だったら話が食い違って当然であるが、お互いに曖昧な答弁だから全てが藪の中なのである。

 

デフレーション=金融だと思ったら大間違いである。

デフレは市場にお金が廻っていないことを言うえば、恐らく黒田は「いや、日銀は量的緩和で既に合計450兆円も発行しているのだから、金がないとは言えない」となる筈だ。

だから、"デフレとは"の共通認識が必要である。

それは、総需要量と総供給量の差が開いている事を意味している。

詰まり、供給過多の状態をデフレと言い、逆に需要過多の状態をインフレと言うのである。

 

現在の日本の状態を見れば一目瞭然である。

供給過多で物が売れないから、値段が下がり、売れないから賃金が下がり、賃金が下がるから、物が買えないことをデフレスパイラルと呼んでいる。

 

数年前の麻生太郎の「国債は刷って返せばいい。簡単だろ」発言からしても、黒田や財務省が緊縮財政がデフレ脱却を邪魔していることは百も承知であると思う。

もし、分かっていないなら財務省を一日も早く解体するべきである。

 

アメリカのFRB(アメリカの中央銀行)の総裁も「金利が0に近いときは財政支援の役割が大きい」と言っているし、「金利が最低首位順にあるときは、財政政策にある」とまで言っている。

何時もは、アメリカ様の言いなりなのだが、何故か財政政策に関しては頑なに緊縮財政なのである。

 

私は、ここまで緊縮財政で国民生活や閣内産業を破壊することは、支那共産党の日本壊滅計画を担っているのか?と考えてしまう。

 

アベノミクスの失敗は、円を大量に放出したにもか関わらず、デフレ脱却しなかった理由は、二度にわたる消費増税したことと、黒田の馬鹿が、国債を買いまくったことである。

今も日経株価を支えているのは、日銀がこっそりと株を買い支えているかである。

デフレ脱却には、物やサービスを買わねばならない。

"我々の消費は誰かの収入"である。

国債を銀行等から買うことは、物もサービスも買っていないから、デフレのままなのだ。

だから、黒田は政府対してアメリカのFRBのように、「財政政策が必要である」というのが、筋であり国民の期待に添うことである。

公共投資を始めることが第一なのだ。

「箱物から人へ」は民主党政権下で叫んだことだが、デフレ下では箱物と人なのである。

無駄でも箱物を作ることが、誰かの雇用も生み出し、誰かの収入になるのである。

 

今なら、電柱埋設や普通自動車を全て電動自動車へとか、支那の動きに対して国防費をてんこ盛りで、巨大空母5隻作るとかであろう。

今、自衛官はトイレットペーパーさえ不自由している事実をご存じか?

政府が防衛費を削っているため、現場の自衛官にそのしわ寄せが言っている。

そんな彼らがいざというときに十二分の働きが出来るであろうか?

財務省は、反日組織で、正に外患誘致罪で、全て死刑でもよいのだ。

奴らのロジックのせいで、どれだけの善良な同胞が自殺を選択したのか?

非常事態宣言下でも、国民を救済する気が毛頭無い!!!

 

こんな役所や政府が必要ですか?

真剣に考えるときではないか?