久しぶりに映画“Shall we dance?”を観た。
劇中の主人公の気持ちが、凄く懐かしく思えた。
竹中直人が怪演していたが、去年の暮れに、日本の友人から連絡があって、私にとって劇中の竹中直人的存在であったSさんが亡くなったと知らされた。
膀胱癌であったが、闘病の末の臨終であったらしい。

私がアルゼンチンタンゴを初めて20年くらいになるが、最初に無理やり仕事仲間にミロンガ(ダンスパーティー)に連れて行かれた。
初めて恐ろしい物を目の当たりにしてビックリしたが、私も元来女性が嫌いでないので、直ぐにハマった。
そのミロンガで仕事仲間からSを紹介された。
彼は色々な女性と楽しそうに踊っていた。
正に初心者からすれば、雲の上の存在であった。

負けず嫌いな私は、アルゼンチン人の先生に付いて、3ヶ月みっちりとレッスンした。
卒なく踊れるようなって、別のミロンガでSに会ったら、「Sって下手じゃん‼️」と分かってしまった。

アルゼンチンタンゴは、初対面の女性と抱き合うように組んで踊るのだが、我々はタンゴは“擬似SEX”であると理解した。
だから、出来ない女性とは踊れない‼️
しかし、初心者の私と快く踊ってくれたオバサマ方とは、人としての義理や良心から、快く踊ることにしている。

映画でも触れていたが、ダンスにはショーダンスとパーティーダンスがある。
ショーダンスは、ずばり人に見せる為のダンスで、パーティーダンスは、見知らぬ物同士が初めて会って踊るダンスである。
馬鹿な奴らは(オヤジに多い)、このショーダンスをミロンガで踊ろうとしている。
これて、AVばかり観ていて、いざ本番でAVの絡みにトライして女性に嫌われるのと同じである。
あくまでもAVは見せるSEXであって、愛し合っている男女の絡みとは違う‼️
そう言う意味でも、ダンスとSEXとは似ていると言える。

アルゼンチン人の先生は『タンゴは如何に女性を美しく見せるか、如何に女性に気持ちよく踊らせるかだ』と言っていた。

映画を観ながら亡くなったSを思い出したが、『馬鹿なやつだった』と笑ってしまった。
死した後でも、人を笑わせるって、やはり凄い奴であった。
彼の冥福を祈りつつ、ミロンガにでも行こうかな