日本人はどうもミュージカルが、苦手だと思う。

言い換えれば、理解できないのだ。
日本にもミュージカル劇団があるが、昔“オペラ座の怪人”を観に行って「学校の学芸会レベルだ」と思いそれ以来観に行っていない。

「日本のミュージカルもレベルが上がってきたよね〜、ブロードウェイやロンドンと比べると〜」と良く聞く話だが、結局、日本の劇団は、ブロードウェイとは比べものにならない低次元と言える。
何で⁉️
それは日本人の感覚でないからである。

アントンチーホフの“かもめ”の中に“屋根裏に住んで、黒パンばかりかじって〜”の有名な一説が出てくる。
これを読んで多くの日本人はどう感じるか⁉️
黒パンって健康に良いし、美味しいよな〜ではダメなのだ。
黒パンは貧乏人の象徴なのである。
では、掘建て小屋で、毎日冷飯を食べて〜となれば、コイツ貧乏なんだなっと直ぐに分かるのだ。

前にCATVで山田太一脚本の昔のドラマをたまたま観ていたら面白い事を言っていた。
主人公はシャンソンを歌っているらしいが、もう一人の男が「シャンソンなんて止めてしまえ、シャンソンはフランス人に歌わせておけばよい。日本人は演歌でしょう⁉️」のような事を言っていた。
確かに“ラメール”(海)だが、日本人が海と聞けば、関東人なら精々伊豆の海だろうし、北陸の人なら冬の荒れた日本海だと思う。
その我々にラメールを歌われても、フランス人の海はニース辺りを思い出すのか、詰まり地中海なのだ。
日本人は日本海か太平洋。
その時点で、もう認識が乖離している。

“冬の駅”と日本人が聞けば、十中八九吹雪の中の北国の駅を思い描くはずである。

ならばミュージカルを演歌でやれば、世界に誇れる芝居ができると思うし、日本人に大受けするはずだ。

育った環境が違うから仕方がない。
日本語で脳が形成されないと、虫の音や川のせせらぎを理解できないと聞いたことがある。
四季それぞれの音色と香りがある。
それを楽しめる日本人って、凄くないですか⁉️
日本人で良かったと思う瞬間である。