背徳の王冠"The Tudors"を観終えた。
いや、ヘンリー8世は凄いの一言である。
スペイン王女の女王キャサリンと離婚するために、当時の絶対権威であるローマ法王と袂を分かた。
そして、そこまでして再婚したアン・ブーリンも最後は打ち首であった。
「世はあの魔女に誑かされたのだ!!!」であった。
男ならば、誰でも言ってみたい一言である。
「おれはあの女に誑かされたのだ!」・・・

欧州の王族は大体血縁関係にある。
だから通常の王と結婚すれば王妃で無く女王(Queen)と呼ばれ、共同統治者となるのだ。
余談だが、エリザベス二世の夫のエジンバラ公フィリップは、共同統治者ではないのだ。
国政からは、蚊帳の外で若い自分は相当荒れたようだ。
フィリップの祖父はギリシア王ゲオルギオス1世、曾祖父はデンマーク王クリスチャン9世、高祖父はロシア皇帝ニコライ1世である。
ロシア皇帝ニコライ2世の皇女アナスタシアの偽物アンナ・アンダーソンの死後だが、日本ではあり得ないがフィリップ殿下が血を提供してDNA鑑定をしてアンナが偽物である事を証明したことは記憶に新しい。
こんなフィリップ殿下だが、ヴィクトリア女王の玄孫のためイギリス国王の王位継承権を持っているが、その順位は500番近い・・・
因みに、天皇陛下の皇位継承順位も私の知り合いが27番目でるので、皇統の心配はご無用なのだ。
余計なお世話だが、彼の血筋の方が皇太子殿下より皇族の血は濃い・・・

ヘンリー8世の父が薔薇戦争を勝ち抜き王座を簒奪してチューダー朝が始まる。
しかし、ヘンリー8世の所行の数々からすると、恨みを買ってその恨み辛みが子々孫々に伝わるのは世の常である。
だから、ヘンリー8世の血筋は子で終わってしまい、その後はスコットランド王がイギリス王になりステュアート朝が始まる。
日本の天皇家は全く違う。
南北朝時代があったが、北朝も南朝も擬い無い天皇家であり、違う血が入ってはいない!!!

ヘンリー8世はイギリスにおける王権の絶頂期である。
それ以降は、王族対貴族の戦いで、王といえども勝手に貴族の命を奪うな!!!である。
徳川時代の上様でさえ、直接下した判決は浅野内匠頭切腹と幕末の勘定奉行小栗上野介罷免ぐらいだと思うが・・・
ああ、綱吉公が公方になった日に、酒井雅楽頭忠清に「明日から出仕の及ばず」と言ったぐらいか・・・
この酒井雅楽頭とは、幕府大老でやりたい放題で、伊達家御家騒動を画策したりしていた。
彼は家綱公亡き後、公方の座を水戸光圀と計って宮家から迎え入れようとしていた。
それが綱吉公が跡目を継いだ。
どんな絶対権力を持っていても上様が変わればただの人である・・・
凄いぞ江戸時代!!!
因みに江戸時代は言論の自由はあったし、犯罪も今より少ない良い時代であった。
小伝馬町牢屋に10年以上も罪人が入っていなかったという記録もあるぐらいだ。

日本が19世紀にイギリスの植民地にならなかったのは徳川吉宗公の功績であるという。
吉宗公は洋書を解禁した。
勉強好きな日本人の気質が、当時でも世界最高峰の学識レベルになったといえるし、欧米の研究もなされていた。

イギリス軍は弱い・・・強く見えたのは新兵器を駆使していたからである。
弓と槍しか武器の無いアフリカの土人にライフル部隊と大砲で挑めば、だれがやっても楽勝である。

しかし、良く日本はイギリスの植民地にならなかったと思う。
坂本竜馬はイギリスの犬で今風に言えばオサマ・ビン・ラディンである。
日本を占領するには内乱を利用する。
だから、幕府に敵対する勢力に武器弾薬、船を与えまんまと内乱勃発に成功したが、勝海舟がそれを見越して坂本竜馬を暗殺させたのが見事であった。
もし、江戸城総攻撃がなされれば、日本は間違いなくイギリスの植民地となっていたに違いない。

このイギリスの姑息な先方は、ヨーロッパ情勢にあった。
超巨大国オスマントルコ、超大国神聖ローマ帝国、大国スペイン・ポルトガルがあって、弱小国イギリスであった。
その中を生きぬくために培ったノウハウが、その後の帝国主義で遺憾無く発揮されたのだ。

ヘンリー8世も今で言えば、たかが離婚問題に、奥さんの実家のスペインや甥が神聖ローマ帝国皇帝、そしてローマ法王という権力者の目を掻い潜る必要があった・・・
ご苦労さまなことである。
まあ、男の力の源は新しい女なのかもしれない・・・
人間のやることは、進化していないのが面白い。