最近、LCC航空会社が話題を呼んでいる。
関空→ケインズが、28000円とか、意味不明な値段だ。

皆、信じられない格安さに、TVのコメンテーターも苦笑いのみであった。
問題は「なぜ、こんなに安いのか?」である。

まあ、第一に思い浮かぶのが、ハイパー円高のお陰だろう。
それを考えると、JALやANAの燃料サーチャージが意味不明である。

$1=¥120ならまだしも、今は$1=¥77の時代だ。
ジェット燃料も輸入なのだから、タダ同然か、少なくとも2年前の2/3の値段でないとおかしい。
それに、ブランド品もそうだ。
記憶が正しければ、数年前にルイ・ヴィトンが、ユーロ高だからといって、一斉に商品の価格を上げたが、今やユーロ安だが、一向に値下げる気配がない。
ということは、「うほうほ」で濡れ手で粟状態で儲けているという事になる。

日本人を馬鹿にしている!!!
こういった物は買わないことにして、消費者の怒りを知らしめるべきだと思うが・・・


話を航空会社に戻すと、確かに安いに越したことはないが、その前に安全性はどうだろうか?
日本人は認識しているのか?
格安だから、補償も格安だということを・・・
それに、機体の保証それなりである。

昔、JALの運賃は確かに破格であったが、機体の整備は、日航の整備士が、キチンと日本で行っていた。
しかし、航空運賃の価格破壊が進むと、中国やタイの整備会社へ丸投げが現状である。

JALのパイロットの友人から聞くと、点検整備から帰ってきた機体に乗務するのは、皆嫌らしい。
まあ、会社から常務を命じらあれるから、外れクジを引いたのと同じである。

それほど、パイロットは、中国の整備会社を信用していないのだ。

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上の写真を見れば一目瞭然だろう。
これはセスナのC172の大がかりなオーバーホールだが、エンジンから椅子から全てが取り外されている。
エンジン自体もバラバラにされていた。
この機体自身は、1970年代の代物である。
詰まり、我々の周りで通常見るどんな車よりも古いのだ。
現実は、これぐらいの年式の機体が、世界中の空を飛んでいるし、日本の上空とて例外ではない。

最初、友人らと「これだけには乗りたくないよね」と良く話していた。
しかし、整備士の親爺と話をするようになると、徐々に信頼関係が出来てくるのだ。
整備士は白人の元軍人で、70歳ぐらいの親爺である。
我が師匠、デービス大佐の元部下というより、現在も部下だが、大佐が信頼しているし、自分も話している内に信頼してきたので、写真下のように完成された機体で、空を飛んだ。
しかし、はっきり言って、怖かった!!!!

もし、訳のわからない中国人が、これをしていたら、私は絶対飛ばない!!

日航のパイロットも、整備後20時間以上飛んでいれば、一安心だと言っていた。
彼等が、何故中国の整備士を信用しないかという理由も聞いた。

何年か前に、ボーイング777が、中国の整備工場で点検整備を終え、通常舟航に戻ったとき、上空で突如左エンジン火災が発生したらしい。
パイロットは、当然消火をする。
一つのエンジンに、2発の消化剤がセットされている。
パイロットは、左エンジンの消化剤のスウィッチを入れると、その後、飛行機は墜落し、乗員乗客全員死亡だった。
原因は、中国人整備士が、消火スイッチの左右を付け間違えていたことに寄る人的ミスであった。
つまり、パイロットは、火災を起こしているエンジンの消火スウィッチを入れたはずが、本当は生きている方のエンジンの消火スウィッチを入れてしまったのだ。
当然、エンジンは停止してしまう・・・

だから、日航のパイロットの本音は、整備は日本で日本人の整備士にして貰いたいである。

しかし、それが出来ないのは、他ならぬ、日本人が「運賃が安いのが良い」、「格安航空券が欲しい」という事か原因である。

馬鹿な奴等は、安い料金と引き替えに、自分の命のリスクを高めているのだ。

乗るのは自由だが「何事も自己責任である」ことを忘れないように!!!