険しい道

自分を利すると一念発起して、今年の1月11日からティップネス下井草店に通うことにした。
2年ぐらい前のことであったが、友人たちと温泉に行った。 男同士一緒に温泉に浸かり脱衣場で身体を拭いていた時である。 銭湯や学校の保健室にも有ったが、昔ながらの体重計があった。 丸い文字盤に針で体重を示す奴である。 私が乗ると、針が揺れて2㎏を指していた気がした。 一同唖然!!! 何で2㎏??? それって102㎏??? 自分の中の最後の砦は、どんなに体重が増えても100㎏の大台を超えないであった。 結局その時の体重は98㎏であった。 しかし、そのトラウマが、去年暮れから続いていた。
家の体重計のよると99㎏、体脂肪率35%であった。 「これは、やるしかない!!!」自分の中の何かがそう言った。 レドンドビーチを上半身裸でジョギングしたい!!! そう思い、遂に重たい腰を上げたのであった。
そこで、どういう身体を目指すかを、トレーナーに伝えると、そうなるようにプログラムを作ってくれるのだ。 肉体改造コースもあったが、「そのコースは辛いから、今は肉体改造に耐えられる体力と身体作りをしましょう」と言われ、機械を使った筋トレと有酸素運動を週に最低3日は通った。 因みに最初にジムで計った体重は98㎏であった。
鏡で見る自分は、昔は面長だった顔は丸々して、お腹はポッコリと出ていて、ズボンから裾を出していないとデブ丸見えであった。
自分なりに苦しい毎日を過ごし、早一月が過ぎた頃、こっそりと家で体重を量ると、帰って増えている感が有り、思い切り落ち込んだ。 トレーナーに言うと、「もう少し頑張っていれば、きっと体重は落ちてきます」との決まり文句ばかりで、ジムに行くのが嫌になった。 そんなある日、レスリングをしている友人にそのことを言うと、彼から適切なアドバイスを受けた。
「皆、運動すれば体重が直ぐに落ちると思っているが、それが間違いだ。 ダイエットはなかなか体重が落ちないから、皆直ぐに諦め、他の方法へ移るが、そうではない。 体重は左下がりの直線で減るので無く、階段状に落ちていくんだ。 踊り場が暫く続くと、ある時あれ体重が減ってるというぐあいだ」
その励ましに又気合いを入れジムに通い続けた。
すると2ヶ月が過ぎた頃、体重が94㎏になっていた。 彼女からもお腹周りがすっきりしていると言われる。 5月には自分でも分かるぐらいお腹が凹んでいる。 女子にはピント来ないと思うが、男はシャワーを浴びるときに腹の出具合、引っ込み具合が分かるのである。 シャワーを浴びながら、股間の逸物が見えるか見えないかで分かるのだ。
6月には、遂に肉体改造を始められるぐらいに筋肉が付き始めていた。

つづく