「百寺巡礼」の第150番は竹林寺です。竹林寺は高知市にある真言宗智山派の寺院で、四国八十八箇所霊場の第三十一番札所です。本尊の文殊菩薩は50年に一度御開帳の秘仏で、切戸文殊、安倍文殊とともに日本三文殊の一つに数えられ、四国八十八箇所のうち文殊菩薩を本尊とするのはここ竹林寺だけです。竹林寺は724年、聖武天皇の勅願を受けた僧・行基によって唐の五台山になぞらえ開創されました。808年頃には空海が滞在して、荒廃した堂塔を修復したと伝えられます。その後、明治初期の廃仏毀釈で荒廃したが、1897年に住職となった船岡芳信が復興を果たしました。

 最初の写真は入口の正門石段です。次は山門で、入母屋造楼門に金剛力士像を安置しています。次は鐘楼です。次は弘法大師を祀る大師堂で、1644年に二代目藩主・山内忠義の奉献によって建立されました。次は1899年の台風により倒壊した三重塔にかわり、1980年に再建された高さ31mの五重塔です。中に胎蔵大日如来が安置されています。次は文殊堂とも呼ばれる本堂で、これも1644年に忠義により造営された竹林寺最古の建物です。本尊は獅子に乗った文殊菩薩坐像です。次は船岡堂で、1929年に拝殿と奥殿からなる現在の建物に新築されました。次の4枚は1816年藩主の接待殿として造営された書院の北庭で、さらに次の3枚は書院の西庭です。これらは書院から眺める池泉観賞式庭園で、夢窓疎石が1318年に作庭したと伝わり、国の名勝に指定されています。(2024年12/02撮影)