仙巌園(せんがんえん)は鹿児島市にある薩摩藩主島津氏の別邸・大名庭園で、別名は磯庭園と言い、「仙巌園附花倉御仮屋庭園」として国の名勝に指定されています。また園内の反射炉は、2015年に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」のひとつに登録されました。この仙巌園は1658年に第19代当主・島津光久によって磯に別邸として建設されました。錦江湾を池に桜島を築山に見立てた雄大な景観に加え、島津家が琉球を通じて中国貿易を行っていたことから中国文化の影響がみられます。

 最初の写真は正門で、29代忠義が明治になって建立しました。次は鶴灯篭で、庭の中央に位置し、鶴が羽を伸ばした姿に見えることから、そう呼ばれています。次は獅子乗大石灯篭で、これは庭園の中で最も大きな灯籠で、上に獅子が乗っています。次の2枚は御殿の外観で、29代忠義の代には一時本邸として使用され、また迎賓館としての役割も果たしました。次は玄関入ってすぐにある鳳印の間で、島津家の世継の間です。次は賓客と面会するための謁見の間で、1884年に改築されました。次は中庭で、池の中には八角形のくぼみがあります。次は御殿の前に置かれたカラフルな蹲です。次の2枚は御殿前庭で、小さな滝から水が流れ込み、池には太鼓橋が架かり灯籠が置かれています。次の2枚は高台に設置された曲水の庭で、江戸時代に造られ、1959に発掘されました。次は曲水の流れを落とす滝とひさご池です。次は仙巌園全体の借景となっている桜島です。(2024年10/29撮影)