草津温泉の湯畑(ゆばたけ)は温泉街の中心部に湧き、6つ存在する草津温泉の大源泉のなかで主要な源泉で、2017年に国の名勝に指定されています。草津温泉は群馬県草津町の標高1100~1200mの高地にあり、自然湧出量は日本一で、江戸時代に林羅山は有馬温泉や下呂温泉とともに「天下の三名泉」と記しています。その泉質は硫黄を含む酸性泉で湯温も50-95度と高いのが特徴です。湯畑(ゆばたけ)とは、温泉の源泉を地表や木製の樋に掛け流し、温泉の成分である湯の花の採取や湯温の調節を行う施設のことで、空気にさらすことで有害な濃度の硫化水素を除去する役割もあります。

 最初の写真は、湯畑の南西にある光泉寺参道の石段です。次はその石段の西隣にある白旗源泉です。次はそのまた西隣にある熱の湯で、草津節に合わせて、高温の湯を長い板を使ってもみ、温度を下げる湯もみショーが見られます。次は光泉寺から見た湯畑の全景です。次は湯畑の南側にある源泉の噴出し口です。次はその噴出し口にある御汲み上げの湯枠で、江戸時代に8代将軍・徳川吉宗がここの木枠の湯を樽詰にして江戸城に運ばせたのでこう呼ばれています。次は湯畑にある湯樋で、長さ40m、幅45cm、高さ18cmの湯樋が7本置かれています。この湯樋で湯の花が年に3回採取されます。次の3枚は湯樋を通った湯が集まり、湯滝となって湯壺へ流れ落ちる様子です。次は湯畑の脇にある湯けむり亭で、足湯が楽しめます。現在の湯畑は、1975年当時の町長の要請に応じて、岡本太郎が湯畑のデザインと監修を手がけました。(2017年5/16撮影)