吹割(ふきわれ)の滝は、群馬県沼田市の片品川にある滝で、高さ7m、幅30mで1936年に「吹割渓ならびに吹割瀑」として名勝および天然記念物に指定されています。この吹割の滝は、900万年前に起こった火山の噴火による大規模な火砕流が冷固した溶結凝灰岩が、片品川の流れによって侵食されてできたV字谷に向かって、三方から水が流れ落ちるその姿から「東洋のナイアガラ」と称されています。片品川は、上流の泙川合流点から下流の栗原川合流点の間で渓谷を形成しており、吹割渓谷あるいは片品渓谷とも呼ばれています。吹割の名は周辺の川床は凝灰岩と花崗岩が連続し、岩質の軟らかい部分が選択的に浸食され、巨岩が吹き割れたように見えることから名付けられました。渓谷の右岸には屏風岩がそそり立っています。河床は凝灰岩で平担な所が多く、特に広い所を千畳敷と呼んでいます。

 最初の写真は吹割の滝上流の千畳敷で、奥に見える島は浮島、そこに架かる左右の橋は吹割橋と浮島橋です。次の6枚は上流側から徐々にV字谷に落ち込んで水しぶきを上げるダイナミックな吹割の滝の流れを示しています。次の2枚は吹割の滝の下流で、右岸の屏風岩に沿って激しく流れる様子です。次はその屏風岩に刻まれた般若岩です。(2017年5/15撮影)