「百寺巡礼」の第144番は瑞巌寺(ずいがんじ)です。瑞巌寺は宮城県松島にある臨済宗妙心寺派の寺院で、正式名称を瑞巌円福禅寺といいます。寺伝によれば、828年に延暦寺第三代座主・円仁が建立して延福寺と命名し、平泉・藤原氏の庇護を受けました。その400年後に臨済宗建長寺派の円福寺となったのち、1573年頃から臨済宗妙心寺派の所属となり、1609年に仙台藩祖・伊達政宗が伽藍を復興し、現在の寺名に改めて伊達家の菩提寺としました。
最初の写真は総門で、1609年に政宗によって建立された薬医門です。次は洞窟遺跡群で、供養場として使用されていました。次の法身窟は格子戸の嵌まった岩窟で、内部には多くの供養塔があります。次は国宝・庫裡で、正面は千鳥破風、その下に豪壮な唐草が彫刻されています。次は中門で、柿葺の四脚門です。次は天皇・皇族・藩主専用の御成門です。次は国宝・御成玄関で、天皇・皇族・藩主専用の玄関です。次は本堂前にある臥龍梅で、政宗が1593年の朝鮮出兵の際に持ち帰り、1609年の落慶の時に植えられた紅梅と白梅です。次は1609年に完成した国宝・本堂で、内部は禅宗方丈の様式に書院を加えています。室中孔雀の間の奥にある仏間には、本尊・聖観世音菩薩立像が安置されています。次は石斛(せっこく)で、中門手前右の杉に着生している日本蘭の一種です。次は日本三景・松島の遊覧船からみた五大堂です。これは東北地方現存最古の桃山建築で、1604年に政宗が造営したものです。(2023/5/24撮影)










