浜離宮恩賜庭園は東京汐留にある江戸時代の大名庭園で、潮入りの回遊式築山泉水庭園として国の特別名勝および特別史跡に指定されています。この場所は江戸時代の初めは将軍家の鷹狩場で、徳川4代将軍・家綱の弟で甲府宰相の松平綱重が海を埋め立てて甲府浜屋敷と呼ばれる別邸を建て、その後綱重の子の綱豊が六代将・家宣になったのを契機に、この屋敷は将軍家の別邸となり、名称も浜御殿と改められました。その後何度か改修され、11代将軍・家斉の時に庭園が完成しました。明治維新の後は皇室の浜離宮となり、1945年に東京都に下賜され、浜離宮恩賜庭園となりました。

   最初の写真は大手門です。次は大手門を入ったところに立つ三百年の松で、今から300年前に6代将軍・家宣が改修したときに植えられたと伝わる都内最大の黒松です。次は内堀です。次の3枚は潮入の池の北側に建つ3つの御茶屋で、燕の御茶屋は2015年に、鷹の御茶屋は2018年に、松の御茶屋は1010年に復元されました。潮入の池は、海水を引き入れ、潮の満ち干によって池の趣を変えるもので、都内にある江戸の庭園では唯一現存する海水の池です。次の2枚は潮入の池の岸から小の字島と中島を結ぶ延長118mの総檜造りのお伝い橋です。次の2枚はその小の字島とその遠景です。次は1983年に再建された中島の御茶屋です。次は富士見山から見た潮入の池の全景です。次の2枚は海手お伝い橋から見た横堀です。次は鴨猟のため1778年に作られた康申堂鴨場で、細い引堀を設け、エサとおとりのアヒルで鴨を引堀におびきよせ、鷹狩していました。(2023年4/23撮影)