「百寺巡礼」の第140番は今熊野観音寺です。今熊野観音寺は京都市東山区にある真言宗泉涌寺派の寺院で、泉涌寺の塔頭でもあり、西国三十三所観音霊場の第15番札所です。寺伝によれば、唐から帰国した空海が、その翌年の807年に熊野権現の霊示により、この地に庵を結んだことに始まるといい、812年には嵯峨天皇から支援を受けて諸堂を造営し、824年 ~ 833年に完成しました。その後1160年に後白河上皇がこの地の法住殿に熊野権現を勧請し、「新那智山」の山号を贈り、今熊野観音と称しました。本尊は空海作と伝わる丈1尺8寸(55cm)の十一面観世音菩薩です。その胎内仏として、熊野権現より授かったという丈1寸8分(5cm)の十一面観世音菩薩が納められています。また1951年以来、毎年成人の日に、泉涌寺山内の「七福神めぐり」として塔頭9か寺を巡ります。今熊野観音寺は七福神の中の第3番の恵比寿神です。
最初の写真は今熊野川に架かる鳥居橋です。次の2枚は今熊野観音寺の入口と参道です。次は空海が当山を開いた際に、錫杖で岩根を穿つと五智水が湧き出したという五智の井です。次は本堂で、1712年に宗恕祖元によって建立されました。次は大師堂で、空海を祀っており、ほかに不動明王、愛染明王の像が祀られています。次は今熊野観音寺の鎮守社としての熊野権現社です。次は鎮守社の南側に立つ鐘楼です。次は医聖堂で、1981年に建立された平安様式の多宝塔です。次は茶所の前の今が盛りの紅葉です。(2022年11/24撮影)









