












玄宮園は彦根城の北東にある大名庭園で、4代藩主直興により1677年に造営されました。この玄宮園は、中国・洞庭湖の瀟湘(しょうしょう)八景あるいは琵琶湖の近江八景を模して作庭された廻遊式庭園です。これは中心の池に4つの島と9つの橋が架かり、池畔には臨池閣などの建物が配されています。一方、楽々園は正式には槻(けやき)御殿といい、直興が玄宮園と同時に造営した下屋敷です。建物部分を楽々園、庭園部分を玄宮園と呼び分け、この2つを合わせて玄宮楽々園の名で国の名勝に指定されています。
最初の2枚の写真は、楽々園・槻御殿の玄関と総欅(けやき)造の御書院です。御書院は1813年の11代藩主・井伊直中の隠居に際して建築されました。次は御書院の前にある枯山水庭園です。次は御書院の奥にある数寄屋建築の、左から茶座敷であった「地震の間」、「雷の間」、煎茶の茶室である「楽々の間」です。次は魚躍沼のほとりに立つ臨池閣です。この池の水は、湧水の豊富な外堀から導いています。次は臨池閣へと至る七間橋です。次は武蔵野から見る玄宮園の全景で、彦根城天守を借景にしています。次はその武蔵野にある飛梁渓です。次の2枚は蓬莱島とその入江となる鶴鳴渚(かくめいなぎさ)で、鶴が天に向かって一声あげた時の姿を表しています。次は魚躍沼を跨ぐ龍臥橋です。次は鳳翔台で、これは玄宮園内の築山に建つ藩主が客人をもてなすための旧客殿です。
(2018年4/01撮影)