







「百寺巡礼」の第109番は法輪寺です。法輪寺は円町の交差点の北東に位置する臨済宗妙心寺派の寺院で、たくさんの達磨像が奉納されていることから、通称「達磨寺」と呼ばれています。1718年大愚宗築を開山とし、室町の両替商・伊勢屋の荒木宗禎の寄進により、万海慈源が創建しました。1933年、第10代伊山和尚により大書院が建立され、起き上がり達磨禅を広めました。達磨大師は、527年インドから海路3年掛かって中国に渡り、崇山の少林寺で壁に向かって座禅をする面壁9年の修行の末、禅宗の開祖となりました。
最初の写真は、朱塗りの衆聖堂で、金箔等身の仏涅槃木像や、日本映画関係者6百余霊が祀られたキネマ殿があります。次は1945年に建立された達磨堂で、三国随一の起き上がり達磨をはじめ、奉納された八千体におよぶ達磨が祀られています。次は1718年に建てられた本堂で、本尊・釈迦如来が安置されています。次は1729年に鋳造された弁天鐘が掛かる鐘楼です。次の3枚は本堂の南庭・無尽庭で、白砂の上に苔で心字が描かれた枯山水庭園です。庭の南西端に牛の姿をした貴船石があり、見牛石と呼ばれています。次は達磨大師坐像を囲み十二支が安置されている「十二支エト達磨大師」の像とその横に咲いた芙蓉の花です。ここ達磨寺には臨済宗中興の祖・白隠の「夜船閑話」で有名な京都の北白川瓜生山中で数百年生きた仙人とされる白幽子の旧墓石があります。また、毎年2月の節分には数万人の参詣者でにぎわいます。(2012年10/03撮影)