







「百寺巡礼」の第100番は金剛峰寺です。京都の東寺とともに、真言宗の宗祖である空海が宗教活動の拠点とした金剛峯寺は、高野山真言宗の全国4千か寺の総本山で真言密教の聖地です。816年空海は嵯峨天皇から高野山の地を賜り、ここに真言密教の道場を設立しました。その後1593年に豊臣秀吉が亡母の菩提供養のため建立した青巌寺と、これも豊臣秀吉ゆかりの寺院である興山寺を合併し、金剛峰寺と改称しました。
最初の写真は、高野山の正門にあたる大門です。次は信仰の中心になる壇上伽藍にある金堂で、本尊の薬師如来は高村光雲の作です。次は金堂の右後方にある多宝塔の根本大塔で、その内部には中央に胎蔵界大日如来像、その四方に金剛界四仏を安置しています。これに対して、西塔には金剛界大日如来像と胎蔵界四仏を安置しています。次は御影堂で、真如親王直筆の弘法大師御影像を祀っています。次は壇上伽藍の東北方にある金剛峯寺の本坊で、1863年に再建された書院造の建築です。中には狩野元信、探幽らの襖絵が飾られています。次は本坊の庭・蟠龍庭で、日本一広い石庭といわれ、140個の四国産の青い花崗岩が龍を表現しています。次は書院上段の間の前にある中庭です。また奥の院は、高野山の東端にある中の橋からさらに進んで御廟橋を渡ったところにあり、拝殿の燈籠堂とその後に空海が今も瞑想していると信じられている御廟があります。
(2008年5/11撮影)
2年余りに亘って続けてきた百寺巡礼も、この高野山・金剛峰寺で無事結願できました。 引き続き塔頭を中心に名庭園を紹介していきます。