待機場所から
中庭が見えるガラス張りの小さな部屋にみんなが移ると

待機場所とガラス張りの部屋の間の扉が閉まった。


‘No Photo’のサインを見ながら暫く待たされた後、

次のガラス張りの部屋への扉が自動で開き
一同次の部屋へ移動。

これを数回繰り返し、
ある石造りの建物の前に到着。

その建物の扉が開き中に入ると
右側に‘最後の晩餐’がお目見え。

入口のところに椅子がひとつ。

そこには一人のおばちゃんが腰掛けて新聞を読んでいた。
おうちじゃないんですけど…。


建物内は
最後の晩餐が描かれている壁から数メートルのところに低い柵があった。

柵のところから食い入るように観る人、
離れたところから眺める人、
他の壁画を観る人、
様々。


ある時、不意にフラッシュが光った。

すかさずスピーカーから
「No~ photo~」
とだる~い感じの声。

声の主は、新聞のおばちゃん。
なるほど、おばちゃんお仕事の為にいたのね。


それにしても良いなぁ、最後の晩餐の写真撮った人。
撮っちゃいけないけど、警告されても撮っちゃったら持ち帰れる
羨ましい~!

誰が撮ったんだ?
と思ったら…
私達のツアーの若い女の子達…
ダメだよ、ルールは守らなきゃ。

でも、やっぱちょっと羨ましかった。

チケット受け取り後、待機場所へ行き
みんなにチケット配分。


チケットを手にして少ししてから、一人が
「コレ、最後の晩餐の絵の一部だ」

それを聞いて各々が手元のチケットを見る。

私は右の方のハゲの人だった。


「俺、キリストだ」
と一人が言ったら、
みんなそのチケットを見て
「おぉ~」

でも、その後に
「こんなところで運使っちゃったね」
と言う声…

みんな一瞬にして
し~んとしなってしまった…

その声の主はというと、
キリストのチケットを手にした男性の新妻。


実はその新婚カップルの旦那さんは、
前日にスーツケースが行方不明になってしまったのです。

どうやらスカラ座の前で私達がバスを降りて観光している間に

ホテルの各室にスーツケースが一足先に届いているはずが、
何かしらの手違いで行方不明になったらしい。


…にしても奥様、そこはせっかくだから旦那様の為にもテンションあげていきましょうよ…ね?


そんなこんなしているうちに8:45近くに。

鍵をジャラジャラ持った外国人のおばちゃんが登場。

進行方向の扉を開けて、その先の部屋へ誘導してくれた。
最後の晩餐はツアーオプションで、
渡航前に現地の時間指定予約がとれた人のみ見学可。

このオプションは添乗員さんは同行しないので自力で現地へ。

行きは、ホテルに呼んでもらったタクシーに乗り
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ。

最後の晩餐は見学時間の15分前には到着していないといけないとのこと。
私達7人は8:45から。

7:50にホテルのロビーでタクシー待っていたのに
軽く20分は待たされた。
Oh!イタリア~ン(笑)

タクシーに乗り込んだものの、道路は朝の通勤渋滞。
車が動かずヒヤヒヤ…

手元の時計で8:30を過ぎた頃、タクシーが目的地に到着。
もう見学時間まで15分切ってる…

私が同じツアー7人分のチケット引換用紙を持っていたので、車が停まった瞬間
運転席にGrazie!と言って駆け出した。

…が、受付の場所がわからず右往左往…

すると、遠くの方で知らない外国人のおじさんが
私を見て、建物の左の方を指差してる。

左を見ると、小さな建物の中にカウンターらしきものが見えた!

遠くのおじさんにお礼の笑顔を振り撒いて
再び駆け出し、受付カウンターへ。

カウンターの窓口は全て先客で埋まってる。

多分ほんの数分だったんだろうけど
焦っていたから大分長いこと待たされた様に思えた。

時計の針が8:45の15分前なんて軽く過ぎてから私の番がきた。

カウンターのおばちゃんに引換用紙を渡したら
フツーに、チケット7枚の束を渡してくれた。

こっちはかなり焦ってたのに、おばちゃんフツー…G、Grazie!

これも一種のイタリアスタイル?!

なんにしても時間は過ぎたけど間に合って良かった。