終身独裁官カエサルである。時空を超えてやってきた。
さて、「的中率と連敗確率から導き出す資金配分法」である。
以前までの記事を熟読してくれた読者諸兄にとってはジリジリするところだが、的中率・回収率を上げる馬券術もしくは予想理論を云々する前に、まずは「資金配分法」である。
ここでは、自分自身の馬券の的中率と同時に「連敗確率」もしっかり把握していることを前提としている。「今の自分」を分かっている人だけが有効活用できる「資金配分法」だと考えていただきたい。
まだ、自分自身の的中率を把握していない読者諸兄は、とりあえず手元にある分でよいから直近の的中率を計算しておいていただきたい。
ここで紹介しようと考えている「資金配分法」は、ちまたに飛び交う「ココモ法」だとか「倍掛け法」だとか、そういったたぐいの資金配分法とはまったく趣を異にする。
予想はからっきしなのに、「資金配分だけで勝ち組になれる!」などと宣伝するのは、基本的に「詐欺・悪徳」だとまず、認識していただきたい。
「ココモ法」、「倍掛け法」は資金配分法の皮を被っているが、百害あって一利なしの「破産への一里塚」に過ぎない。たんにコマの上げ下げでもって回収率をあげようというさもしい手法なのである。
読者諸兄には、もしかしたら競馬で「資金配分」なんてやったこともない、という方もいるかも知れない。よほど上手か、気づいたらオケラになっているかどちらかだと思うが。
ではさっそく、破産を出来る限り避けながら手元資金を増やしていく資金配分法「資金分割複利コロガシ法」について解説していく。
<的中率20%の予想理論で資金12万円の場合>
まずは、的中率20%の予想理論を読者諸兄がお持ちであるとの前提で、資金を12万円用意できた場合の資金配分法について、実例を述べる。
手順1:全資金を4分割する
これは8日間(土日開催の場合の1か月間の日数)ある1か月の開催を週ごとに分けただけ。土日の馬券購入の総額となる。
ここでは総資金を12万円としているので、週当たりの資金は12万円÷4=3万円となる。
手順2:手順1で分割した資金を的中率に伴う「連敗確率」で10%を切る境目の連敗数でさらに分割する。
的中率20%の読者諸兄の「連敗確率」が10%を切るのは、「11連敗目」の8.5%。「10連敗」の確率は10.737%なので、この「10連敗」の数で分割する。
3万円÷10回=3,000円となる。これが「1レースあたりの賭け金の上限」となる。
手順3:資金回収目標額を定める
総資金の10%~25%あたりに目標金額を定めるのが現実的である。ここで欲張って「50%」とかやってはいけない。なぜやってはいけないのかは、手順4で詳しく述べる。ここでは総資金の10%として、「12,000円」を目標額とする。馬券を購入して純益で12,000円儲ければ手順3は終了である。
手順4:手順3の目標額を達成した時点で再度手順1にもどり、資金を再配分する。
この「資金分割複利コロガシ法」の眼目がここだ。手順3までに目標額である「12,000円」が回収できた読者諸兄のその時点での総資金額は、「132,000円」になっているはずだ。
ここで手順1にもどって再配分する。
132,000円÷4=33,000円
33,000円÷10=3,300円
となり、1レースにつき「300円」増額した金額で馬券を購入する。
ここで読者諸兄の「ショボッ!」という怒声が聞こえてくるようだ。「もっとガツンと突っ込もうぜ!」というせせら笑いも聞こえてくる。
だがしかし、待ってほしい。「連敗率」を忘れていないか?
的中率20%の予想理論で買い続けられるのは「馬券上手」である。エクセレント!すごい!上手!と褒め称えられて当然の人である。10分割した資金のうちおそらく的中するのは、「うまくいっても5回に1回、つまり2回」なのだ。
そして、総資金「132,000円」となった読者諸兄の次の回収目標金額は、「13,200円」となる。
これが達成できた場合、総資金額は「145,200円」となっており、
145,200円÷4=36,300円
36,300円÷10=3,630円(ここでは切り捨てで3,600円にしておこう)
資金回収目標金額=14,520円(14,500円、同上)
となって、1レース毎の馬券購入額の上限は3,600円となる。要は少しづつ総資金量を増やしながら、かつ、馬券購入額も増やしリターンを上げていこうという作戦なのである。
土日の開催期間中に目標金額を達成するたびに、再計算して購入額をちょっとづつ増やし、「複利」を狙っていこうという資金配分法なのである。
あなたが運よく5回に1回の的中率を超えて的中させ、目標金額を達成できたならば、どんどん再計算して1レースあたりの購入額を増やしてさらにもうけを出していけば良いのである。
その際、勝ったからといっていきなり購入金額を倍にしたりしてはいけない。そこをこらえることができなければ、破産への道まっしぐらである。
馬券を当てて儲けたいという欲があるからこそ競馬をやるのだが、皮肉なことに「もっと儲けたい」という欲こそが、「競馬で勝つこと」を妨げる一番の要因となるのだ。
土日開催で10連敗を喫することもあるはずである。競馬はそれほど「当たらない」ものである。その時は、残った資金9万円で再出発する。手順1~手順4に則って、次の土日もがんばればよいのである。
ここでさらに負けていくようならば、「的中率20%の予想理論」そのものを見直していきたい。さすがに20連敗はすでに「確率の範囲」ではないからだ。予想理論そのものに何か問題があると考える方が良い。
「ココモ法」や「倍掛け法」と一番異なるのはこの点だ。ココモ法や倍掛け法では、破産してからでないと「予想理論の見直し」につながらない。お金が無くなってから「あれ、考え方がちょっと違うかも知れない」と気づいても後の祭りなのである。
また、この資金配分法においては1回的中した払い戻し額を全額次のレースにぶち込むようなことは控えたい。いわゆる「コロガシ」をしてはいけない。あくまでも5回に1回しか当たらないことを念頭に置きつつ、すなわり10回中8回は当然のようにハズれることを「当たり前」としながら、チャンスを狙っていく資金配分なのだから、その連敗確率を無視しての無茶な「コロガシ」は厳禁である。
そして、上記の例でいけば土日の開催で予算とした3万円が溶けて流れたら、そこで損切りをしていきたい。熱くなって「もう1レース!次のレースで今日の負けを全部取り戻す!資金はまだあるんだ!」というJRAの射幸心をあおる番組編成に負けてはいけない。3万円が溶けたら、その時点で今週の競馬は店じまいとしたい。
目の前に最終レースがちらついているころに負けていると、「最終レースを買って取り戻したい!」という気持ちがフツフツと湧いてくると思うが、ここでガマンできるかどうかが、長期にわたって今後競馬で勝っていくことができるかどうかの分かれ道である。運よく取り戻せれば良いが、ここで負けたらまず来週の分の資金も使い果たしているだろう。さらに次週にまた「取り戻す!」となると1レースあたりの購入金額も必然的に増額していくことになる。これでは「倍掛け法」などと変わらなくなる。
あくまでも「今の自分の的中率=連敗確率」を冷静に把握し、一定程度「負けることを想定して」、淡々と馬券を購入することが大切なのである。
ここで上げた金額はあくまでも一例である。今までの購入歴に沿って5連敗はあっても10連敗はしていないという「実績」があるならば、10分割した資金を5分割で抑えても良いだろう。その際の1レース毎の購入金額は6,000円だ。ただし、目標金額は変わらない。
もっと目標金額をあげたらもっと儲かるんじゃないか?という読者がいるかも知れない。しかし、計算すると分かるが実は目標金額は低めに設定するほうが有利である。
上記例では最初の資金回収目標金額を12,000円としたが、目標達成が容易な分、次に「複利」を上乗せして購入金額を増やすタイミングが速くなる。倍の24,000円を目標金額としたときには、その目標が達成できるまで、ずっと1レース3,000円で勝負することになる。それよりも目標金額を低めに設定し、その分3,300円、3,600円、4,000円と早く購入単価を上げていったほうが、資金回収のスピードは速くなる。
無理に1回分の回収率を上げなくても、低めの目標設定により資金回収のスピードを上げることによって回収率・回収額をあげていけるのである。そう、ここでも「競馬で勝つことを妨げるのは自分の『欲』」なのだ。
なんども引き合いに出して恐縮だが、「馬券裁判男卍氏」の追い下げ法という資金配分方法に似ているかも知れない。卍氏の場合は、資金総額から一定の比率で払い戻し予定額を算出し、その払い戻し予定額になるように各式別馬券への資金配分をその都度計算していくので、もっと細かい計算(1レースごと)になっている。
今回はそこまでではないものの、出来る限り破産を防ぎ、かつ資金回収のスピードを上げて資金増を図る「資金配分法」をご紹介した。
いつもいつも土日が終わると財布が空になっていたり、月に何度もPAT残金を確認しては入金を繰り返す、という読者がおられたらお試しいただきたい。単なる均等配分ではなく、勝てば勝っただけ、負けたら負けただけ、資金を配分する方法になっているはずだ。
<まとめ>
○「ココモ法」「倍掛け法」などは資金配分法ではない。むしろ「どうして負けるのか⇒予想理論の見直し」という検討を遅らせ、検討が必要だと気づくときには破産しているという恐ろしいもの
○「資金配分複利コロガシ法」は、破産を出来る限り避けつつ、複利を上乗せして資金増を狙う現実的な資金配分法
○低めの目標を設定し、その分資金配分を再計算することによって1レース毎の購入金額を複利分「コロガシ」、資金回収のスピードを上げることを狙っているのが「資金配分複利コロガシ法」
○「今の自分=的中率と連敗確率」を知ることが大前提!
○負けてもおかしくない回数をこなしつつ、的中して資金総額を増額できて初めて、「1レース毎の購入金額」を上げる
○負けたら「損切り」をする。柔軟に「1レース毎の購入金額」を上げ下げする
○「全額コロガシ」や「最終レースで取り戻す!」は厳禁
○破産せずにレースを狙い続ける「資金体制」を作ることが一番大事
○「競馬で勝つことを妨げる最大の要因は、実は自分の『欲』である」ことを知る