能楽鑑賞会 2014 (3 ) | 禄のブログ

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一昨昨日(さきおととい)、即ち1月10日(土)に、2014年度の第五回能楽鑑賞会が行われた。


伊豆の国市古奈「すみよし館」

「能の見方入門 ~何を演じているのか~」

講師 八田達弥  能楽師 シテ方 観世流


     



伊豆長岡駅から西に暫く行くと狩野川に出る。 千歳橋から下をみると、どんど焼きの支度がしてあった。 日曜日にでも燃やすのであろう。 堤防を下流に向かって歩いていくと、富士山が垣間見えた。 生憎雲にかくれている。 帰りにまた見ようと思ったが、案の定忘れた。


     


     


     



二階広間の会場には座布団が並んでいたが、後ろの椅子席を確保する。 部屋の周りに、舞台で使う衣装、扇、鼓、太鼓、能面などが展示してあった。 自由に写してもよいと云うので一通り撮ったが、まあ、能面を一枚アップする。


     

     

       それほど古いものではないらしい



講師の八田達弥さんは、外部から能の世界に飛び込んできた異色の能楽師である。

伊豆の国市では、子供創作能といって能楽形式の新作劇を地元の小学生たちが上演しているが、八田さんは何年も前からその世話をしておられる。


     



この日は、能の物語としての構造、役者の型(所作)が持つ意味、作り物や小道具が表す意味などを、ご自分で演じたり、実演ビデオなどを見たりして解説された。 とても話がお好きなようで、すぐ横道に逸れたりして、何と2時間近くも話された。


成程! そんな意味があるのか・・・と、感心することしきりではあったが、次に能を観賞する時には殆ど覚えていないだろうな? でもまあ良いのだ。 話を聞くことが楽しいのだから。



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能とは、「旅人であるワキが幽霊であるシテと出会う物語」である。

つまり、怨霊が出現する異界(霊界)の話である。


異界といえば、平安時代の『源氏物語』から現代の村上春樹の小説に至るまで、日本の物語の世界に脈々と受け継がれている。


同じ霊界でも、霊能者とか、霊魂が乗り移るとか、守護霊などの現世の話は全く受け付けないが、

能や村上春樹の異界(あちら側)については、何の違和感もなく受け入れている。

それはやはり物語だから、云わばメタファーだから!



さて、現代の僕らにとって、物語としての異界の持つ意味は??