去る9月24日、日本鉱物科学会で、
翡翠が日本の石(国石)に選ばれたニュースです。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6216882
最終候補には、ヒスイ、自然金、花崗岩、輝安鉱、水晶の
5つが選ばれていたそうです。
日本の石ということなら、真珠や珊瑚も良さそうですね。
これまで日本の国石は水晶ということになっていましたが
それは、アメリカの鉱物学者G.F.Kunzが著書の中で
個人的にそう記していただけだったそうです。
今回正式に翡翠に決まって、ほっとしました。
翡翠はしっとりとした佇まいで東洋的・日本的ですし
縄文時代(約7000年前、世界最古)のひすい文化もあり
宝石としての格も高いですから、ふさわしいと思います。
翡翠には硬玉(ジェダイト)と軟玉(ネフライト)がありますが
前者のほうがずっと希少で、硬度や宝飾的価値共に優れます。
今回日本の国石に選ばれたのは、
新潟県糸魚川市などで産出するもので、硬玉のほうです。
宝飾として最高品質の硬玉「ろうかん」は
ライトを反対側から当てて透かしてみると、透明感があります。
そうでないものは、不透明な筋状模様などがあります。
また、色は緑色のほかに、赤・白・オレンジ・黄・黒
薄紫などいろいろあります。
翡翠は古代から、魔除けやお守り、治療や鎮魂などに使われました。
中国では五徳(仁・義・礼・智・信)を高めるとされ
日本では「豊穣・生命・再生」をもたらすと信じられたそうです。
硬玉と軟玉のほか、「〇〇翡翠」と称する別物の石が多数あるので、
(インド翡翠=アベンチュリン、オーストラリア翡翠=クリソプレーズなど)
きちんと区別した上で、それぞれの石の個性を楽しみたいものですね。