さくらももこのエッセイ「さるのこしかけ」、『名前の分からない物の買い物』にて。
さくらももこさんが高校生の頃、大滝詠一さんの『A LONG VACATION』(当時はレコードですね)が大ヒット。
さくらさんのお姉さんがこのレコードを買いたいけれど、アーティストどころか曲のタイトルも分かっていないということで、うろ覚えではありながら曲のワンフレーズを伝えるんですね。
ミカンだかレモンだかを輪切りにする内容として伝えるのですが。
...というのがこの話大体の内容なんですけれども、この話の始めに筆者が曲のヒント(というかワンフレーズ)を入れているんですね。
それが
「♪うす~く切ったオレンジ~を アイ~スティーにうか~べて~」なんですけど。
この本を買い、読んだ頃は大滝さんやこの曲については何も知りませんでした。
なので何となく読み、この部分の歌詞だけは頭に残っていたんですね。
んで、この間大滝さんの『A LONG VACATION (CD)』をレンタルし、これまた何となく聴いていたんですよ。それで初回で3曲目と9曲目がお気に入りになり、今朝、目覚ましでこの2曲をかけました。
3曲目「カナリア諸島にて」の出だし、あのフレーズが耳に入ってきた途端、自分の今まで引っかかっていたものが外れました。
「あぁ、そうか。あっははは...」って。
それまで歌詞検索すりゃ何とでもなったでしょうが、そうしなかったのは単に興味がなかっただけかも知れないです。
けど“分かる”って気持ちいいですよね。
数学の難しい問題を自力で解いた時のあの感覚(今じゃ無理)。
っていうお話でした。