防大ライフ(22) 【卒業式】 | 「都立受験」のプロフェッショナル(学志舎)

4年生最後の一大イベント「卒業式」


他の大学にない特徴として、

”首相の参加””帽子投げ”があります。



私の時は”小泉純一郎氏”が出席。

横須賀が地元ということで、嬉しそうでした。


「46期解散!」のかけ声と共に、帽子を投げて

式場を駆け足で出ていきます。




これは嬉しさのあまり「早く自由になりたい!」というわけではなく、

この後に幹部自衛官としての宣誓式があり、

来賓を待たせないために、制服に早く着替えなければならないから。


ちなみに投げた帽子には氏名を記入しておき、1年生の作業員が回収し、
あとで卒業生の部屋まで届けに来てくれます。
数千円で買い取り、実家に飾っています。


帽子投げの瞬間は、本当に最高の気分です!
投げた帽子が綺麗なのと4年間一つのことをやり遂げた!
という感無量な思いが胸に込み上げてきます。


私はすぐに駆け出さずに、投げた帽子を一瞬見とれていたことを
今でも覚えています。


入校後は「辞めたい!」と思わない日は1日もありませんでした。
毎日毎日「辛い。もう嫌だ」「このまま自衛官になっていいのだろうか?」
と悩みまくり、「自分とは何者だ?」「この人生で何を成すべきなのか?」
とかグルグル頭の中が回りながら生活していました。


また4年時には9.11テロが起こり、こんな事態の中、
アメフトに打ち込んでいていいのか?と考えた時もありました。

米軍の正義は?テロの目的は?
日米同盟とはいえ、対テロ戦に日本が参加する必要はあるのか?
自衛隊の本当の役割は?21世紀型の戦争とは?etc


ここまで自分が生まれた日本という国、
自分という人間と向き合わせてくれる教育機関は

他にはないと思います。

何とか4年間頑張り抜き、卒業できたあの日は

一生忘れることはないでしょう。

※式前日の夜は、下級生が4年生への”お礼参り”に回る日。

下克上的にボコられた人や一晩中警戒している人も。