坪について。
壺じゃありません。(誰も言ってない)
単位の方です。
知ってると、もしかしたら一生に何回か「便利~」って
思うかもしれない、という程度のお話です。
■おおざっぱな換算
家の話を親戚や友人にする(した)時に、
土地や建物の面積が「何坪あるの?」って聞かれませんか?
聞かれますよね?
まぁ聞かれないとしても、確認申請書や登記簿などの
などの正式書類は「㎡」しか使わないのに、
会話だと「坪」ばっかりなので、換算する機会は時々あるでしょう。
大抵の方は、「1坪≒3.3㎡」と知っているから、電卓があれば
換算するのは簡単です。
でも電卓がないと、暗算で換算するのは難しいですよね。
そんな時は、
「×3.3」 ⇒ 「÷3×10」
「÷3.3」 ⇒ 「×3÷10」
で計算してください。証明する必要はないですよね。
3.3 をかけたり割ったりするのは難しくても、
3 をかけたり割ったりするのは、暗算でだいたいできます。
例えば「90㎡って何坪?」って時は、3.3で割るんじゃなくて、
3をかけて10で割ればすぐ「約27坪」って分かります。
逆に、「24坪って何㎡?」って時は、3.3をかけるんじゃなくて、
3で割って10をかければ「約80㎡」ってすぐに分かります。
たいした話じゃないでしょ?
■正確な換算
これまでの話は、あくまで概算。
ここからの話は、正確な換算方法です。
坪 ⇔ ㎡ の換算に、専門家の人はほとんど「3.3」という
数字を使いません。たぶん。
少なくとも組織系の設計事務所ではほとんど使わないと思います。
扱う物件の面積が大きいため、誤差が小数点レベルではなくなり、
整数となって現れてくるからです。
結論を言えば、「0.3025」を使います。
なんじゃそりゃ、って思いますよね。
正確な話をするには正確な単位を知らないといけません。
手っ取り早くWikipediaから抜粋すると、
…明治24年(1891年)の度量衡法で1間=6尺と定義された。
同時に1尺=(10/33)メートルと定められた…
とあります。
誤差の原因はここにあります。
1尺 = 10/33m。
1間 = 6尺 = 60/33m。
約分すると、1間 = 20/11m。
1坪 = 1間×1間なので、分数のまま計算すると、
1坪 = 20/11m × 20/11m = 400/121㎡。
400/121㎡というのは、正確な坪数です。
しかし「無理数」なので、計算すると、3.305785123…となります。
この3.3を、通常は使うわけです。
1坪 = 400/121 ㎡ を逆にすると、
1㎡ = 121/400坪。
これなら割り切れます。
計算すると、121/400=0.3025。
(11/20m × 11/20m なので、0.55mの2乗です。)
つまり、
1坪=3.3㎡ は (「=」じゃなくて「≒」です)
1㎡=0.3025坪 は
ということです。
例えば10000㎡の店舗、イメージとしては、地方にある
ホームセンターぐらいの大きさの場合、
3.3を使うと、3030坪。
0.3025を使うと、3025坪。
となり、5坪の差が生じてしまいます。
誤差程度と言うことなかれ。
仕事上では、正確な数字を把握することは重要なことなのです。
とはいえ住宅規模の面積(約100㎡)では、この誤差は無視できます。
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なんか算数の授業みたいになってしまいました
前半だけ、ちょっとお役に立てれば、と思っていたのですが…。