ヤマダ電機が、SXL(エスバイエル)を買収したそうです。
8月12日付の産経新聞の記事によると、
買収により、ヤマダは太陽光発電パネルや
省エネ性能の高い家電を組み合わせた
次世代型の家を提案する「スマートハウス」事業の展開を加速させる。
とのこと。
SXLは、大手ではないけれど、デザイン性の高いHMという印象を
持っていたので、「家電量販店による買収」はちょっと意外な印象でした。
住宅と家電
。
この結び付きが強くなったことに対して、
真っ先に思い浮かんだのは、「Panasonic化」。
積水も三井も三沢も大和も豊田も住友も旭化成も、
家電とのつながりはそれほど強くはないけれど、
P社は大手HMの中では例外的に家電に強い会社です。
とはいえヤマダは「販売店」であってメーカーでは
ないから、P社とはずいぶん背景が違いますね。
さて、スマートハウスについて、こちらはYAHOO!辞書から引用です。↓
IT(情報技術)を使って家庭の消費電力を制御する住宅。
複数の家電をネットワークでつなぎ、エアコンやテレビなどの
使用を制御するのである。
テレビの消し忘れをなくしたり、エアコンの温度調節を
自動化したりできるために、煩わしい操作をしなくても
無駄な電力消費を抑えることができる。
あらゆるものが電子制御化されていきますねぇ。
その利便性やメリットは頭では理解できるのですが、
個人的には手放しに喜べないのが正直なところ。
電気で制御するよりも、物理的な仕組みの方が、
不具合が起きた時に修理・対応しやすい、と
感じたことがある人は僕だけではないと思います。
(古い!保守的だ!と思った方。その通りです。)
例えば、トイレ。
タンク式は減少し、最近のトイレは停電時に水が流せなくなりました。
タンク式でもリモコンで水を流すのが一般的ですね。
(壁についているのはリモコンです。実は簡単に取り外せます。)
「最近」とは言えない上にレアケースですが、
車のパワーウィンドウも、浸水時に電気系統が故障した
途端に閉じ込められてしまいます。
手動ならグルグル回せば開けられるのに。
(今の若い人って、使ったことあるんでしょうか?)
一度便利さを享受すると、二度と戻れないのが世の常識。
今更携帯やパソコンを手放せないように。
スマートハウス化も大いに結構なんですが、
十分な緊急時対策を考慮してほしいものです。
それにしても、そういう時代になったら、住宅の設計にも
電気関連の知識が意匠設計者にも求められそうだなぁ。
「無印良品の家」はどう対応していくかも見物です。
無印の家電は元々電機メーカーが製造したものに
味付けしているだけですから、P社よりはヤマダとSXLの関係に近いかも。
いずれにせよ、スマートハウスが今後の住宅業界を
牽引していくことは間違いなさそうです。