10月9日、ノルウェーのノーベル賞委員会は、2009年のノーベル平和賞を、なんと米国の
バラク・オバマ大統領(48)に授与すると発表しました。
ノーベル賞委員会は、その授賞理由について「国際外交や人々の協力関係を後押しする
傑出した努力」を続けたと説明しました。そして、「核なき世界」を提唱し、核軍縮への新しい
潮流を生み出した同氏の功績を大いにたたえましたが、現役在任中の米大統領の受賞は、
最近ではきわめて異例とのことです。
結果として核無き平和へ大きく前進したとかではなく、まだ提案しただけの段階での受賞は
結果の確認に十分時間を取り、受賞に値するかどうか慎重に確認するのはノーベル賞委員
会の常ですから、これは確かに異例ですね。
しかし当然ながら、これには反対意見も多く記事になっています。
その代表として、1983年の受賞者ワレサ元ポーランド大統領は「ちょっと早過ぎないか」と
驚いた様子で、「オバマ大統領はまだ提案をしている段階なのに」と首をひねったそうです。
しかし、それに続いて「平和賞授賞で(オバマ氏を)支えたいとノーベル賞委員会は考えたの
だろう」と推測したとのことです。
ワレサ氏ほどの賢者は、賢者に相応しい高尚な推測をするものですね。
ノーベル賞委員会は「オバマ氏が掲げた核兵器なき世界に向けたビジョンと取り組みには
特別の重みがある」と強調し、そのうえで「オバマ氏ほど世界の関心をひき付け、未来への
希望を人々に与えることができる人物は数少ない」とし、影響力の低下が指摘される米国の
(特に平和への)リーダーシップ回復への期待を示しました。
私は、この現役大統領の授賞という一見大胆な手法を用いて、米ロの核軍縮交渉やイラン
や北朝鮮の核問題解決に向けた動きを後方・側面から後押しする意図があると確信しました。
「核兵器を唯一実際に使用した国の責任」を自ら述べたオバマ氏の勇気が、世界を揺るが
し、ノーベル賞委員会をもオバマ氏を後押しする意図を込めて受賞へと行動させたのです。
唯一の被爆国の日本政府も、オバマ氏の提案に、もろ手を挙げて賛同の意を表しています。
・現実に阿るばかりでは事は進展しません。
・今こそ、核無き平和への一歩を踏み出すチャンスです。
・皆で勇気を出して核無き平和への一歩を踏み出しましょう。
オバマ大統領 ノーベル平和賞受賞おめでとうございます。
------------------------------------
