どうも僕です。
 

降雪の2月もそろそろ終わりにさしかかりました。

岡山市内なので雪を見ることはそうありませんが、だったら

『雪、飼ったらいいじゃん』ってことで前から気になっていた子をお迎えした次第。

 

早速画像から↓

粉ァーー!
雪ーーー!
…ねぇ?
 
スノーベールプレコ(12cm)です!
このプレコ、ネグロ水系に棲むヒパンキことヒパンキストルス属のプレコになるのですが、個人的に唸るポイントを上げますと、
①唸りを上げる剛速球みたいな水玉にホワイトアウトしかけた地色
⇒名前の由来になった模様ですが、いそうでいない感じがgood
➁背ビレと尾ビレのエッジがcool
以前ご紹介したプレコに似た黒いエッジで他のドットヒパンキとの差別化にもなっている黒い刃、雪とのコントラストが◎
③デカい
⇒昔、海外の画像で20cmを超えるキンペコを見たことがありますが、最大記録で言えばそれを超えるくらいヒパンキの中でbig
 
 
以上を踏まえてもう一度どうぞ↓
心まで白く染められそうです。
 
 
 
 
 
 
 

 
 
てな訳で今回ヒパンキ(Hypancistrus)についても調べてみました!
 
まず分かり易い特徴はやはり口でしょう。肉食寄りの小型プレコとしてキョーリンさんから専用エサ(⇒キョーリン クレストフリーク ペコルテ PECKOLTE 75g)が出ていますが、肉食寄りのプレコは漏れなく歯が少ないです。
お約束の口画像だぞう↓
スノーベールのお口。お腹の模様もない模様。
 
で、次なんですが割と顔の骨?が変わっているらしく、『lateral wall of the metapterygoid channel』ってのがヒパンキには無いらしいです。
何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何を言っているのかわからねー…
 
 

頭がどうにかなりそうなので最後は個別に見ていきたいと思います!
ヒパンキはそれぞの河川に「〇〇川専用ヒパンキ」みないなのが沢山い過ぎなのか全然学名が追い付いていないご様子で多分現在9種だと思います。多分
 
ドットヒパンキ達からどうぞ↓
Hypancistrus inspector⇒今日の主人公のスノーベール。ヒパンキで2番目(2002年)に記載された種で、上述の黒いエッジと顔のスポットが体より小さいのが特徴。ネグロ川とオリノコ川を繋ぐカシキアレ川が大元。目がデカいのが学名の由来。
H.phantasma⇒バウペス川のヒパンキだが100年間見つかっていないのでラテン語の「幻影」、100年前の標本は小麦色に小さい黒ドットが背中にあるが背ビレ尾ビレに黒いエッジがあり大きい→2023年に入荷されたバウペス川のスノーベールはドットが小さいので、劣化したこれの可能性…?
H.margaritatus⇒L404のタクトゥー~ルプヌニ川に生息する「ダイヤモンドペパーミントペコ」で、ラテン語の「真珠で飾られた」から命名。ブランコ川のL136も多分一緒な気がする。ピザはマルゲリータが好きです
H.contradens⇒「ファンシースポットペコ」こと全身に大きいスポットがあるベントゥアリ川のドットヒパンキ。有名なシナルコについては標本の状態がアレだったりカラーパターンによる識別が困難なので現状入ってないっぽい。スノーベールとは頭部のスポットサイズと畳んだ時の背ビレが脂ビレに付くことで判別可。上下で異なった形の歯をしているのが由来らしい。(コントラスト的な?)
H.lunaorum⇒和名だとファンシー系で紹介されるが、スポットは鼻孔より小さく、尾ビレにスポットが無いH.contradensと同様にスノーベールとは判別可。
H.vandragti⇒世界最小プレコの『ミクラカンティクス(Micracanthicus) バンドラグティ』は現在ヒパンキになったそう。そう言えば昔見た文献の分子系統学的なアプローチではヒパンキの中に埋もれていた。ちなみにマナカナはお姉ちゃん派です
※備忘録としてL004、005、028、073はトカンチンスのスタークラウンプレコ、L262はタパジョスのスターダストクラウンプレコ(⇒以前のブログ)だそう
 
お次は柄ヒパンキ↓
H.zebra⇒説明不要のシングーの化身インぺ様。ポルトデモス~アルタミラ間にのみ生息しているらしい。
H.debilittera⇒オリノコメガクラウン=オリノコゼブラ=ブラックタイガープレコだと思う。本籍地はオリノコはアタバポ川で吻部がスッとして目が出ており、茶眼で基本黒線勝ち。
H.furunculus⇒ガットタイガーで顔の「E」模様と背ビレの柄がハッキリしているのが特徴。語源の泥棒(ラテン語)もこのEのマスクより。H.debilitteraと同様アタバポ川。サガットとは関係ありません(アイグー)
 
 

 
 
 
 
 

 
 
以上です!
こうやって書いてみるとアマゾン水系のヒパンキはキンペコすら未記載&3種しか名前付いていないですし、オリノコ水系のよく分からないドットヒパンキ達もじゃうじゃいるので今後も検査官として凝視していきたい所存です。
 
では、またm(__)m