旅中「荷物が少ないね」と言われる事が少し快感でもありましたが、
決して無理をして物を減らしたわけでもなく、自分にとってちょうど良い量だったと思っています。
豪勢で快適な思いをするための旅。
様々な道具を駆使したアウトドア。
旅のスタイルは色々あるが、今回の自分にとっての旅では
「限られた荷物でやりくりする」事に醍醐味があった。
限られた荷物とは、どの程度の量なのか。
出発前に線引きしたのは「徒歩で1回で運べる量」だった。
キャンプ場などで駐車場からテントサイトまで1回で行ける量。
最悪バイクを棄てて徒歩移動をする事態になっても、ぎりぎり持ち運べる量にしたい。
そのためには快適さを犠牲にしてでも荷物を制限する必要があった。
そこで荷物を選ぶ際に気をつけたポイントは、
最低限必要なものを1つずつ
どうしても足りないものは旅中に買う
基本的には、同じ用途で使用するものを複数持つ事は避けました。
あとは「足りないかな」ぐらいで出発して、本当に必要なら買うという選択をしました。
実際に旅中に必要性を感じて購入したものは、
旅の序盤:洗濯バサミ、充電関係、空気入れ、タイヤチューブ、カイロなど…
旅の中盤以降:折りたたみ傘、サンダル、缶切り、工具など…
これらの物は旅に出て、「無いと困る」という経験を何度かしてから購入しています。
文明のない土地に行くわけではないので、必要になってから入手するという事は充分可能です。
さらに言えば、無くなった時に本当にどうしようもなくなる消耗品というのは「ガソリン」ぐらいなもの。
そのガソリンですら152日の旅の中で、無くなったのはたったの1度。
燃料タンク6リットルのCD-50では、予備の燃料を持ち運ぶ必要すら感じませんでした。
たとえ電池や食料がなくなっても、すぐに絶望的な状況になるわけではありません。
むしろ困った時に現地で物資を調達する事こそが、旅の楽しみでもありました。
【装備データ】
以下が今回の旅に持ち運んだ全装備。
重要度の高い順に書いていきます。
仕分け先別に知りたい場合は「66日目兵庫の記事」をご覧下さい。
■無いと死ぬ■
寝袋、水筒&ペットボトル(合わせて1.5リットル)
マフラー代わりのタオル、カイロ、防寒着
■無いとブログ書けない■
携帯電話
日本全図
ミニカメラスタンド、ノート、マジック、ボールペン、
コンセントに挿す携帯充電器、補助充電アダプタ、
電池式携帯充電器、乾電池(前半は主にこれで充電)
シガーソケット(頂き物:後半は全てこれで充電)
■無いとバイクで困る■
バイクに備え付けの工具、パンク修理道具、洗車用雑巾、
カッパ、グローブ、ゴム手袋(グローブ用の雨具)、ブーツカバー(靴用の雨具)
空気入れ(旅中に購入)
タイヤチューブ(旅中に購入)
■無いと旅やキャンプで困る■
ライトマップル全日本、
キャンティーンカップ、ガス、コンロ、スプーン、割り箸、マグカップ、缶切り、
テント、マット、ブルーシート、
虫除け、45リットルごみ袋、新聞紙、ライター、ポケットティッシュ、コンビニ袋、輪ゴム
下着類(Tシャツ、靴下、パンツ)の換え1セットずつ
タオル、シャンプー、爪切り、耳掻き、針と糸、歯ブラシ、それらを入れるペンケース、
■あると助かる・節約になる■
クッカーの蓋とフライパン、クッカー、
空気枕、リセッシュ、懐中電灯、
バリカン、延長コード、カラビナ類、メモ用紙、アロンアルファ、手鏡、
風邪薬(未使用)、
コンビニでもらえるお手拭き、
おすだけノーマット(頂き物)
サンダル(旅中購入)
折り畳み傘(旅中購入)
洗濯バサミ(旅中購入)
■いらなかったかも■
使い捨て皿(クッカーから直接食べていた)
プラスチックのフォーク(耐久性がなく、すべて壊れる)
マグカップの蓋(マグカップをタッパー代わりに出来るが、1度も使わず)
自転車用ワイヤーロック(都市部で使うかと思ったが、テント生活ではバイクから離れる事があまり無かった)
ヘルメットの曇り止め(勿体ぶって使わず、いつもタオルで拭いていた)
■嗜好品■
コーヒーセット(ドリッパー、フィルター、豆、砂糖)
民芸品たち(ブログ用?)
■調味料■
塩、胡椒、オリーブオイル、
唐辛子、バジル、パセリ、
コンビニ惣菜のケチャップ、
粉チーズ(頂き物)
たまにマヨネーズ購入。
あとは鹿児島の醤油、長崎のアゴ出汁など、ご当地の調味料をたまに購入。
唐辛子は寒い時の非常用にも活躍しました。
【意外だった消耗品】
靴(バイクで何ヶ月も旅をしていると、予想以上に靴底が減った)
タイヤ(バイクで何ヶ月も旅をしていると、予想以上にタイヤが減った)
【旅先での入手が困難なもの】
コンビニ袋:
毎日ゴミ拾いをしていたためでもあるが、ビニール袋が貴重品だった。
地方ではコンビニでも1品購入では袋に入れてくれないケースがあるため、毎朝のゴミ出し分を確保するのが大変だった。
輪ゴム:
少量を購入する事が難しいため、これも貴重品。
落ちているのを拾った事まであった。
バイク用品:
革ジャンなどの衣類をはじめ、空気入れなども入手困難。
東京ではいつでも買えるが、知らない土地でバイク屋ではなく「バイク用品店」を発見するのは奇跡に近い。
【車載工具】
8mm&12mmスパナ
10mm&14mmスパナ
+&-ドライバー
19mm&プラグレンチ
23mmレンチ
プライヤー
日常のメンテナンスはもちろん、パンクなどトラブル時の修理もこの車載工具だけで事足ります。
高価な工具のような快適性や確実性はありませんが、荷物が制限される旅の携行品としては充分だと思います。
それでも1つだけ旅中に購入したのが、17mmのスパナ。
エンジンオイルを交換する際に回すボルトが17mmなのですが、初心者が簡単にオイル交換できないようにするためか、純正車載工具に17mmのボルトを回すものは付いていませんでした。
以上、旅の装備についてザッとまとめてみました。
この装備で150日もの間、あまり不自由する事なくやってこれた。
という事は、温暖な地域であれば、この装備でいつまでも生き延びる事が出来る。
生きるために本当に必要なものは、これだけの荷物で良い。
ブログを書いたり、移動をしなくて良いのなら、もっと少なくても良い。
それがわかっただけでも、この旅における充分な収獲だったかもしれない。