食後のコーヒーを飲んでいると、テントの外でバイクのエンジン音が轟いていた。
ブリリィン！バロロォン！！
その音はだんだん近づいてくる。
バロロロロォン…プス！
テントの目の前で止まった。
ついに来た！
野宿生活5ヶ月…
とうとうヤンキーに絡まれる日が！
「カカオさん！」
テントを開けるとそこにいたのはヤンキーではなく、更新したばかりの記事を読んで駆けつけてくれた千葉県在住の読者さんだった。
千葉県に近づいてから、よくコメントを下さっていたコマちゃん。
雨の中をわざわざ会いに来てくれて、ありがとうございます！
おまけに差し入れまでいただきました。
朝、差し入れを少し減らして(食べて)から出発。
小高い丘を下りて、勝浦の海に出る。
どうやらこの辺の海岸線は、海を見ながら走れるようだ。
国道を走っていると、少し気になるトンネルを発見したので行ってみる。
ちょっとディープな世界に迷い込めそうな、そんな期待の膨らむ道を下っていくと。
小さな漁港があった。
崖の上に神社がある。
見上げると鳶(とんび)が数羽、旋回しながら飛んでいた。
鳶を見たのはいつ以来だろうか。
旅の前半は海沿いを走っていれば必ず飛んでいた鳶も、東北に入ってからはその姿を見る事はなかった。
これまで通ってきた南の土地を懐かしく想い、しばらくその優雅な舞を眺め続けた。
すると、どこからかカラスが飛んできて、鳶にちょっかいを出し始める。
優雅に上空を舞う鳶に対して、カラスはバタバタと忙しい。
鳶が400ccなら、カラスは原付だな。
などと考えながら、いつまでもそのやりとりを眺めていたが、やがて鳶もカラスも何処へともなく飛び去っていった。
国道に戻り、千葉県の南端に向けて走る。
この辺の海岸は崖が多く、トンネルをいくつも通る。
ヤクルトのオバチャンとずっとランデブー状態ですが、旅には一切関係ありません。
ここでずっとトンネルの中を走っていて、気がついた。
ヘッドライトの電球が切れている。
これで灯火類の電球切れは3度目。
テールランプが2回に、ヘッドライト1回。
全て雨が続いた時に切れている。
今更ながら、雨天時にバイクカバーは必須だったかもしれない。
旅の序盤は神経質にブルーシートを被せていたが、最近はどうせ夜露で濡れるのだからと雨ざらしにしていた。
その点の横着をしなければ、防げた故障だったかもしれない。
ヘッドライトが付かなくても、夜間は走行しないのでそれほど問題はない。
とは言え、できたら館山あたりで交換しておきたい所でもある。
もし、たまたまバイク屋を見つけたら寄る事にしよう。
16:00
今日はずっと空が暗いので時間の感覚が判らなくなるが、そろそろ寝床を探しながら走った方が良さそうだ。
もうあと5㎞か10㎞進めば、道の駅があるはずだ。
しかしここで雨が強くなる。
とりあえずの避難！
30分ほどして雨は弱まるが、完全に止むような気配はない。
しかしよく見ればこの公園、トイレ・水道・東屋付きじゃないか！
う～む…。
とにかくバイクはこの公園に停めておいて、傘を差して散策。
うむむ…。
食料を入手したぞ！
うむ！
今日はここに泊まる！！
2014.10.02
■天候:曇り～雨
■走行距離:93㎞
■総走行距離:15918㎞
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