九月になりました〜。 | 犬好き麻酔科医ブログ

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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

台風、大丈夫っスか?
T葉県はまだ、全然っすけど、どこにいるの?

野球の試合が延期になってしまって、、、、
コンディション整え直さんとなあ。
ま、それどころじゃない人たちもいっぱいいるから贅沢言えん。




Potassium Supplementation and Prevention of Atrial Fibrillation After Cardiac Surgery
The TIGHT K Randomized Clinical Trial

おお〜、
コレはいいやつっすね。

心臓手術後、Afは多いっス。洒落にならんほど多い。
で、一つの手段として、K、をしっかり高めにKeepする、ってのがあります。
でもコレ、通説的なものが多くて、しっかりEBMがあるわけじゃないってのは有名なお話。

で。
Kを3.6で補正するかVs 4.5で補正するか、
のRCT。
介入は5日間と妥当。
ただ、、、、、
患者がね、CABG(On CPB)なのはね〜、
他のオペよりAf少ない感じがするのがどうか?
って感じはするけど。
1690人と言う立派な数字も問題なし。

で。
肝心のAf頻度は、
26%vs28%。有意差なし、と言う結果に。
で、、、
当然Costと手間は、4.5以下で始めると余分にかかると。110ドル。17万くらい?
そのたOutcomeは全く差はない。

なんすよねえ。。。。
でもコレね、土地土地に根付いてるんすよ。
かなり、根深く。
やめましょう、でやめれるもんじゃないほど、根強くねえ。
僕は軽〜い考えだからすぐやめちゃうけど。。。。
でもまあ、あれか、
術中Mg投与もEBMはほとんどないけど、毎回やってるなあ、、、まあ、無害だからっちゅうことで。
でみまあ、コレもCost考えたらしない方がいいのか?ってことは誰もがみんな、知らずに、EBMないけど、根付いてる治療ってな、持ってる言うことですなあ。。。。





Continuation vs Discontinuation of Renin-Angiotensin System Inhibitors Before Major Noncardiac Surgery
The Stop-or-Not Randomized Clinical Trial

コレも何年も議論が続いてる。
ってことは、、、、ケースバイケース、なんでしょうけども。

術前にACE、ARB系の降圧剤をやめるか継続か、の話。
28日Outcomeに差は⁈

コレですねえ、、、、
続行は低血圧が増えます。
けど、、、、心臓には優しい可能性って言いますが。

実際のデータでは。
28日Outcomeイベントは、、、、
22%vs22%。
全く変わらず、でした。

術中低血圧は、有意に続行で上がるけどねって。
41%vs54%

ってことは単純に考えればやめた方がいい?
と思うけども。
そうじゃない、、、、って言う話もある。
だから結論でない。
ま、
僕は、中止してもらってます。
だってねえ、、、
明らかな有効性なしに低血圧になるのは嫌っす。



Prehospital Pulse-Dose Glucocorticoid in ST-Segment Elevation Myocardial Infarction
The PULSE-MI Randomized Clinical Trial

ええ〜。
Stemiにステロイド?
しかもプレドニンで250Mgと言う高Dose‼︎
何故その発想に。。。。。

んで、
1ヶ月後梗塞範囲は差はない。

ただ、ホンントの急性期。
そにタイミングでの梗塞範囲は小さくなる可能性。
微小血管閉塞が減る可能性、
LVEFが改善する可能性、
が示唆された、と。

いゃ〜、、、、ないっしょ〜。
ま、傾向あり、だから続くんすけどねえ。
いゃ〜、ないっしょ〜。
せめてねえ、ソルコ100Mgなら、、、
と思うけどねえ〜
いや、それでもないわあ〜。




Low-Dose Triple-Pill vs Standard-Care Protocols for Hypertension Treatment in Nigeria
A Randomized Clinical Trial

アフリカ、黒人、高血圧、に対する介入。

Ca拮抗薬Vs 3剤をLow Dose併用。
3剤の内訳は、
Ca拮抗薬、ARB、サイアザイド系利尿っす。

で、
併用の方で、
血圧ControlがBetterでしたよ〜って。
ま、
最近合剤が流行ってるように、
Dose下げて、併用ってか、
違う機序をブロックするってな大事ってことっスね。



Hypothermia for expanded criteria organ donors in kidney transplantation in France (HYPOREME): a multicentre, randomised controlled trial

腎移植(日本以外じゃ、生体はほぼないっス)。
ドナーの方への介入。
取った腎臓を低体温循環(34-35度)にする。

と、
遅発性移植後不全は、、、差はない(傾向はBetter)
で、
一年後のCcrはBetter、
だった。

介入として、アリ、なものかもしれん、とさ。


Hypothermic oxygenated perfusion of the donor heart in heart transplantation: the short-term outcome from a randomised, controlled, open-label, multicentre clinical trial

こっちは心臓の方の移植っス。
低温Vs 低温持続循環。
で、
低温持続循環で、
複合Outcomeの低下アリ。
19%vs30%
有意に44%の低下率と。

可能なら、、、、そっちのがいいんでしょうね。



Estimated number of lives directly saved by COVID-19 vaccination programmes in the WHO European Region from December, 2020, to March, 2023: a retrospective surveillance study

ワクチンは偉大だったとレトロ。
GPT要約!

### 研究の背景
2023年3月までに、WHO欧州地域の54カ国・地域で220万人以上がCOVID-19関連で亡くなりました。本研究では、2020年12月から2023年3月までの間に、COVID-19ワクチン接種によってどれだけの命が救われたかを推定しました。

### 研究の方法
この回顧的監視研究では、年齢層、ワクチン接種回数、ウイルスの変異株(VOC)に基づいて、COVID-19ワクチン接種がどれだけの命を直接救ったかを推定しました。データは2023年6月11日にThe European Surveillance Systemからダウンロードされ、文献から得られたワクチン有効性のデータも使用しました。分析には、COVID-19ワクチン接種と死亡率に関するデータを報告した54カ国・地域のうち、34カ国・地域が含まれました。

### 主な結果
2020年12月から2023年3月までの間に、分析に含まれた34カ国・地域で、COVID-19ワクチンは全体で死亡者数を59%減少させ、約160万人の命を救いました。救われた命の96%は60歳以上の人々であり、52%は80歳以上でした。初回ブースター接種は全体の51%の命を救い、オミクロン期には60%が救われました。

### 結論
約2年半の間に、COVID-19ワクチン接種によって主に高齢者の命が救われ、特に初回ブースター接種とオミクロン期に多くの命が救われました。今後のモデル研究では、ワクチン接種の間接的な効果や公衆衛生・社会的措置の影響も評価する必要があります。

160万人っスよ。
すごい仕事しましたね〜。


Factor Eight Inhibitor Bypass Activity use in cardiac surgery: A propensity matched analysis of safety outcomes

心臓手術後出血に対する、Fac8製剤。

うーん、、、、
高容量では、色々、副作用がある可能性。
ま、、、、
当分使うことはないでしょうな。

あるとしたら、
Fbg製剤がイマイチん結果だから、
PCCがちょっと期待されるくらいっスかねえ?



Use of Intravenous Albumin: A Guideline From the International Collaboration for Transfusion Medicine Guidelines.

Alb使用の推奨14。
14の推奨のうち、12個は、、、、
使用しない、方への推奨。
ま、それが全てっスよ。
積極的には使うモンではない。

ま、、、、先週一万以上出血した時に、
外液これ以上入れたくないわあ〜で500ml使ったけど。
でもまあ、、、そんだけ出てれば、焼石になんちゃらだし、意味はないんだろうけど、、、、
外液ばっか入れる罪悪感からの逃避っス。自分のね。


Assessment of fluid responsiveness using pulse pressure variation, stroke volume variation, plethysmographic variability index, central venous pressure, and inferior vena cava variation in patients undergoing mechanical ventilation: a systematic review and meta-analysis

この研究は、機械換気中の患者における体液反応性を評価する手技を明らかにすることを目的としています。適切な体液反応性の評価により、不要な体液の投与を避け、患者の転帰を改善できる可能性があります。

**情報源と検索:** PubMed、EMBASE、CINAHL、SCOPUS、Web of Scienceが2023年8月8日まで検索されました。

**研究選定とデータ収集:** 前向き研究および介入研究が選定されました。

**統計分析:** 各手技に関するデータが個別に報告され、最も使用される5つの手技に関するデータが集約されました。伝統的およびベイズ的メタアナリシスが行われました。

**結果:** 69の研究、3185の体液負荷試験、2711人の患者が分析されました。体液反応性の有病率は49.9%でした。以下の手技が比較されました:

- 脈圧変動(PPV)は40の研究で検討され、平均閾値11.5% (95% CI: 10.5–12.4)、ROC曲線下面積(AUC)は0.87 (95% CI: 0.84–0.90)。
- 一回拍出量変動(SVV)は24の研究で検討され、平均閾値12.1% (95% CI: 10.9–13.3)、AUCは0.87 (95% CI: 0.84–0.91)。
- プレチスモグラム変動指数(PVI)は17の研究で検討され、平均閾値13.8% (95% CI: 12.3–15.3)、AUCは0.88 (95% CI: 0.82–0.94)。
- 中心静脈圧(CVP)は12の研究で検討され、平均閾値9.0 mmHg (95% CI: 7.7–10.1)、AUCは0.77 (95% CI: 0.69–0.87)。
- 下大静脈径変動(∆IVC)は8の研究で検討され、平均閾値15.4% (95% CI: 13.3–17.6)、AUCは0.83 (95% CI: 0.78–0.89)。

**結論:** 機械換気下の成人患者において、体液反応性は信頼性をもって評価可能です。PPV、SVV、PVIは、CVPおよび∆IVCよりも優れていましたが、最良の手技を示すデータはありません。また、足挙げ試験や呼気終末閉塞試験、潮量負荷試験などの他の確立されたテストも信頼性があります。

ま、何使ってもいいっスけどね。
TV、Peepの影響もあると思うし、値は多少のズレはあると思うけども。
それでも指標がないよりゃマシ。
後は、Mini Fluid Challengeしながらっスね。



High Fresh Frozen Plasma to Red Blood Cell Ratio and Survival Outcomes in Blunt Trauma

FFP Richの日本バージョン。
FFP:RBC比率1以上か以下か、の比較。
ドン的外傷。
GPT!

この研究は、重度の鈍的外傷患者における新鮮凍結血漿(FFP)と赤血球(RBC)の比率の効果を調査し、血液製剤の比率と患者の転帰との非線形関係を検討しています。

**目的:** 高いFFP対RBC比率が重度の鈍的外傷治療に有効であるかを調査し、その結果を基に現行の輸血プロトコルの見直しを提案することです。

**デザイン、設定、参加者:** 2019年から2022年までの日本外傷データバンクを用いた多施設コホート研究で、重度の鈍的外傷(Injury Severity Score ≥16、頭部Abbreviated Injury Scale <3)の成人患者を対象としました。

**曝露:** 患者はFFP対RBC比率に基づいて、高FFPグループ(比率>1)と低FFPグループ(比率≤1)に分類されました。

**主要な結果と測定:** 主要な結果は、院内死亡率と輸血関連の有害事象の発生でした。

**結果:** 1954人の患者(年齢中央値[四分位範囲] 61 [41-77]歳、男性1243人 [63.6%])が分析され、976人(49.9%)が高FFP対RBC比率を持っていました。ロジスティック回帰分析(逆確率治療重み付け)により、高FFPグループが低FFPグループと比較して院内死亡率の低下と関連していることが示されました(オッズ比0.73, 95% CI 0.56-0.93)。輸血効果には非線形の傾向があり、ある程度の効果の上限が示唆されました。

**結論:** このコホート研究では、高FFP対RBC比率が重度の鈍的外傷患者の生存率向上と関連しており、現行の輸血プロトコルの見直しと最適な治療法のさらなる研究が必要であることが強調されました。

ん。
こう考えると、
1:1以下の比率、高FFPがBetter Optionなんすね。
恐らくは、ですけど。
でも高けりゃ高い方が良い、とまではいかんけども、少なくとも1:1以上の比率が好ましい、と。
PCもきっとね。。。。
うーん、、、血が足りん。💩



この二つはやったばっかな気もするが。。。
Perioperative Dexamethasone in Diabetic Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized, Placebo-Controlled Trials.

やったような気はするが。。。。
DM患者に周術期デキサメサゾン使用。

感染症は増えない。
複合OutcomeがBetter、と。
ま、
よっぽどじゃなきゃ恐れず使える。
よっっぽどの程度を調べる報告もあったよね。
ま、BSで200、A1cで7、
程度までなら問題ないよね。


Impact of Intraoperative Dexamethasone on Perioperative Blood Glucose Levels: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Trials.

同じく、
DM✖️デキサメサゾン。

で、24時間血糖値上昇は、最大でも30程度っぽいと。
ま、恐れず使える、ってことさ。