今、気づいたゼ! | 犬好き麻酔科医ブログ

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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

書いてる途中で、消えおった。。。。
不良品のiPadな気がしてならん、、、、。
とりあえず、はじめまひょ。


なんと、JAMAに、麻酔科のお話が出ました。

Association Between Handover of Anesthesia Care and Adverse Postoperative Outcomes Among Patients Undergoing Major Surgery


ってこれ、
僕が留学してたUWOからの報告じゃん‼︎
筆者は、、、、おお!
Jonesじゃん!
おめでとう!
次のHead Cheafは、彼で決まりだな‼︎


Importance
症例の途中で、麻酔科医が変わると、良くない、なんて話は、
昔から麻酔科専門誌では言われていました。

Objective
先発完投型の麻酔科管理🆚 継投が一回でもあった管理で、
予後に差は出るのか?

Design, Setting, and Participants
レトロコホート。
2時間以上の手術で、一晩以上入院する患者手術。

Exposure
手術中に、主となる麻酔科医が変わったかどうか、で比較。

Main Outcomes and Measures
primary outcome は、複合で、30日以内の死亡、再入院、大合併症。
Secondary outcomes は、単独でのOutcome。

Results
313 066 patients。
56% がwomen、 age は、 60 (16) years。
平均手術時間は、 182 minutes ( [IQR] range, 124-255)

5941 (1.9%) patients で、主麻酔科の交代があった。
2009年に比べ、2015年には、次第にこの割合が増えてきた。
(2.9% in 2015. )

調整無しで、
primary outcome は、
交代群で、 44%
完投群で、 29%

調整後、
primary outcomeは、
それでも、交代群で高かった。
(adjusted risk difference [aRD], 6.8% [95% CI, 4.5% to 9.1%]; P < .001),
単独で見ても、
死亡、合併症は高く、
all-cause death (aRD, 1.2% [95% CI, 0.5% to 2%]; P = .002),
major complications (aRD, 5.8% [95% CI, 3.6% to 7.9%]; P < .001),
再入院のみ、有意差がなかった。
(aRD, 1.2% [95% CI, −0.3% to 2.7%]; P = .11).

Conclusions and Relevance
せやねんな。
野球の世界じゃ、先発完投型のピッチャーは、少なくなっている。
継投策、というものがしっかりできたことと、
先発ピッチャーの肩、肘のケアの問題からだ。
似たように、、、、
麻酔科医の継投をさせようとすると、
患者のOutcomeは、ほぼほぼ軒並み低下する。
でも、継投策は、年々、増えてきている。
軟弱な麻酔科医達が、ケアより、自分のQOLを重視するようになったけんね。
ってな話。
前からあるけど、、、、
まさかJAMAで特集されるとはねえ。。。
僕は、自分の症例は、自分でやり切る、はモットー。
人の患者も、、、、
時間が来たら変わっちゃうけど、、、、。
だって、、、ねえ、、、相手はバイトだし、、、。
現実的には、無理、なんだよねー。
でも、論文的には、いくら麻酔科医の技量に差があっても、
変わった方が、予後悪化、、、なんだよね。
ま、、、
よくある話なんで、Ologyとかでも昔議論されたけどね、、、。
時代が、、、多分、もう、
鉄腕稲尾、みたいな麻酔科医は、僕の世代で最後なんだろなぁ。
よかった、、、、最後に鉄腕でいられて。。。
せめて、、、
理論的な継投策を考え出さんと、野球界においてかれるぜえ。

むう。
時期的には、僕がいた時も入っているのか、、、。
引き継ぎってでも、、、色々難しいよね、定義含め。


後、JAMAでは、
Effect of Idalopirdine as Adjunct to Cholinesterase Inhibitors on Change in Cognition in Patients With Alzheimer Disease
Three Randomized Clinical Trials

アルツハイマーの新しい薬、、、、
で、
RCTしたけど、改善無し、、、って報告と、

側湾症の話が出てたけど、紹介は、、、、無しです。
あんまり、僕とは関係ないんでね。。。



Antiplatelet therapy with aspirin, clopidogrel, and dipyridamole versus clopidogrel alone or aspirin and dipyridamole in patients with acute cerebral ischaemia (TARDIS): a randomised, open-label, phase 3 superiority trial. Lancet.

48時間以内の脳梗塞、TIAに対し、
ガイドライン的治療(クロピドグレルか、ASA +ジピリダモール)🆚
厳重3剤治療 (クロピドグレル +ASA +ジピリダモール)
で、、、、、
再発のリスクは減らず、、、、
出血リスクは、2.5倍になりました、とさ。
ガイドラインってな、
中々、良く出来てますな。



Systematic Review and Meta-Analysis of Procalcitonin-Guidance Versus Usual Care for Antimicrobial Management in Critically Ill Patients: Focus on Subgroups Based on Antibiotic Initiation, Cessation, or Mixed Strategies. Crit Care Med. 2018

プロカルシトニン。
流行ってますけど、、、ね。
メタ解析。
だけでなく、開始、中止、両方、という状況別の解析。
15 studies。
使用状況は、
開始 3、中断9、両方3。

短期死亡は、
全体としては、有意差がなかったが、
個別に調べると、
開始 RR 1.00 (95% CI, 0.86-1.15,;p = 0.91),
中断 RR 0.87 (95% CI, 0.77-0.98; p = 0.02),
両方 RR 1.01 (95% CI, 0.80-1.29; p = 0.93)
で、
中断に使用すると、有効である、と。

中断、両方では、
抗生剤投与期間が短縮した。
(-1.26 d [p < 0.001] and -3.10 d [p =0.04], respectively).

みんな、すっきね、プロカルシトニン。
開始基準で使うと、無意味。
両方で使っても無意味。
でも、、、
中断の時にだけ使うと、
短期の死亡を下げれますよー、って。

すっきね〜〜。。。。
でもね、、、、
プロカルシトニンを正しく使える様に、全ての医者がなるとは限らんっしょ。
PMXだってね、
いいとも悪いとも結論が出てない上、
いいかも、とされている患者以外にも、この状況下で使いまくる時代だろ。
こんな医者どもに、プロカルシトニン使える⁈
無理っしょ⁈
という意味で、、、、僕はプロカルシトニンに、否定的、、、、デス。



Noninvasive Ventilation During Endoscopic Procedures: Rationale, Clinical Use, and Devices

ふーん。
確かにね、
NasalHighFlowとか、気管支鏡、TEE、挿管困難、
とかの時の役立ちそうな気もするわあ。
いずれ、そういう試みが報告されるだろうね。



Daytime variation of perioperative myocardial injury in cardiac surgery and its prevention by Rev-Erbα antagonism: a single-centre propensity-matched cohort study and a randomised study

AVR患者。
朝から手術より、午後から手術のが成績がいい。
日内変動のバランスで、
午後からのが、心臓保護バランスがいいのでは⁈、
って話。
前からあるけど、、、、
まさかのLancetに載るまでとは、、、。
とはいえ、、、心臓手術を午後から、ってなハードル高いけど、、、。
大センターでは、午前、午後、2列やるけど、
やっぱ、重症な方を午前にやるよね〜〜。普通。
でも、Rctでも、効果あり、、、なんだって。
不思議。。。



Drug-eluting stents in elderly patients with coronary artery disease (SENIOR): a randomised single-blind trial

ま、簡単に言うと、、、、
年寄りで、出血が怖い人には、
DES入れて、その後、短期のDAPTでも、BMSよりいいよ、って。
ま、
そもそも、DAPTの期間自体、議論中ではありますがね。。。




Percutaneous coronary intervention in stable angina (ORBITA): a double-blind, randomised controlled trial

Background
安定狭心症のPCIでの治療目標は、症状の軽減、消失、な訳です。

Methods
ORBITA 、は、RCT。
で、面白いのは、PCI群と、プラセボPCI群となんだって。
思い切ったこと、しますなあ。

患者は、
一箇所、70%以上狭窄、をリクルート。

リクルート後、6週に渡り、投薬がなされ、
運動機能テスト、症状チェック、Dobストレスエコー、が行われる。

で、
1:1で、PCI施行群、プラセボ施行群、に分配される。

6週に渡りFollow。
術前と同じアセスメントがなされる。

primary endpointは、群別の、運動増加能。

Findings
230 patients。症状ありの安定狭心症。
手技が行われたのは200名。
PCI群が、105名、プラセボが95名。

狭窄の平均は、 84·4% (SD 10·2)。
で、、、、
Primaryである、運動増加能は、差がない。
(PCI ー placebo= 16·6 s, 95% CI −8·9 to 42·0, p=0·200).

合併症として、
プラセボ群で、検査中に問題が起き、PCIをそのまました人がいる、と。

Interpretation
って事で、、、、
PCIしても、プラセボと、そうそう、変わるもんじゃね、と。
ま、いずれ、長期のデータも出るでしょうが。
JAMAでも、ね。
安定狭心症に対するPCIには疑問符がついてます。
一方、、、PCIは、やられまくってます。
僕の知人も、、、、症状すらない、75%?、くらいの狭窄でPCIしました。
が、、、、
それって、おそらく、意味はない。
おそらく、、、ね。
悪い影響がなければいいけど、、、。
おそらく、必要な薬は、スタチンと降圧剤、なんだよね。
ま、、、、
狭窄があると、直したくなるのが、人のサガではあるんだろうが、、、、ね。