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Randomized clinical trial of preoperative skin antisepsis with chlorhexidine gluconate or povidone-iodine. Br J Surg. 2016 Nov 23.


普段見ない、外科雑誌から一つ。
手術部位感染の話。

BACKGROUND:
創部感染を防止するため、消毒するわけですが、
消毒薬は結構種類があります。
その中で、2大巨頭として、ザックリ、ヨード🆚 クロルヘキシジン、
という戦いが続いております。

METHODS:
上部消化管、肝臓、膵臓領域手術患者を対象。
クロルか、ヨードかに分類されるRCT。
30日以内の創部感染の頻度を比べる。

RESULTS:
534 patients。
全体で、31 名(5·8 %) が、創部感染を起こした。
クロル 15 / 267 (5·6 per cent)
ヨード 16 / 267 (6·0 per cent) (P = 0·853).
と、差は出なかった。

原因菌で多いのは、腸球菌だった。
膵臓が一番頻度高い創部感染だったって。 (26 / 127, 20·5 %!)
上部消化管 は、 2 / 204, 1·0 %、
肝臓 は、3 / 203, 1·5 % 。

年齢、創部の切開線も創部感染に関連だってさ。

CONCLUSION:
で、、、クロルとヨードに、差は出なかったでーす、って。
、、、、
、、、、

そもそも、、、、
500症例で、差が出ると思ったの⁉︎、マジ?
何千とかのレベルで出るくらいの差しかないっしょ?
CVとかでも、そいでしょ?
あと、、、、
膵臓と、そのほかが、差がデカすぎ!
それを一緒に解析して、、、、エエんか⁈、
ダメっしょ、普通?

ま、
外科雑誌だし、目くじら立てんがね。。。
でも、
時代の流れは、クロルだよね。
クロルに、何を混ぜるか、とか、濃度は?、とか、そっちのが気になるわ。