何度やれども。。。 | 犬好き麻酔科医ブログ

犬好き麻酔科医ブログ

海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

こんな時間のオペも久々やなぁ。
夏だからね〜。

Induction of Therapeutic Hypothermia During Out-of-Hospital Cardiac Arrest Using a Rapid Infusion of Cold Saline (The RINSE Trial)


去年くらいのJAMAに、
心配蘇生後患者に、
冷た〜い輸液で、病院前中等度低体温を導入しても、
残念ながら、予後は改善せん、
という報告があったが、
今回は、Circulation。
こちらも、Major雑誌。こういうネタ、好きだもんね。


Background
院外心停止で、パラメディックにより蘇生された患者。
その内、正常な神経回復をして退院できる数の少ないこと。。。
一方、CPRの最中から、積極的に低体温を導入し、
予後がよくなる可能性を示唆する報告も存在はする。
今回は、大量の冷た〜い輸液で低体温導入。

Methods—
多施設RCT。
蘇生患者は、標準、若しくは低体温へ。
低体温は、最大2Lの冷た〜い輸液で行う。

Results—
1198 patients 。
低体温(618 patients)
標準 (580 patients).

低体温は、
平均で、 1193 (647) mL の冷た〜い生理食塩水を投与。

最初が、ショック可能リズムだった患者において、
自己脈回復は、
低体温群で低下した。
(41.2% 🆚 50.6%, P=0.03).

生存退院は、
10.2% 🆚 11.4% (P=0.71).

Conclusions—
ということで、JAMAと同じ結果。
院外心停止に、冷た〜い輸液の低体温を導入しても、
いいことは全くなく、有害の可能性すらある、と。

mっっm。
低体温の時代は、終焉を迎えつつあるんかね?