上州一ノ宮駅から高崎方面へ30分。
高崎駅の手前、山名駅で下車。
<旅の行程>
1日目:富岡→下仁田
2日目:富岡→山名→高崎
3日目:妙義山→桐生
駅からすぐの八幡様へお参りです。
*9年振り2度目
後に戦国武将、山名宗全を排出した山名氏ゆかりの八幡様です。
◆山名八幡宮◆
街道沿いに建つ両部鳥居から境内へ。
参道は線路下のトンネルに続いています。
傍らの巨石は"太刀割の石"と呼ばれるもので、戦国時代の剣術家・樋口定次が決闘に向けた祈願で断ち切った岩と伝わります。
随神門
上信電鉄の線路をくぐり、門へ。
緑に包まれた空間が広がっています。
手水鉢は元禄13年(1700)の奉納です。
城壁の様な石垣の間の石段。
迫り来る木々に迎えられて。
拝殿
<御祭神>
品陀和気命 (応神天皇)
息長足比売命 (神功皇后)
玉依比売命 (比売大神)
御祭神はお馴染みの八幡三柱。
清和源氏の新田義重の子で、山名氏の祖・山名義範が平安時代後期の安元年間(1175〜1177)、八幡総本宮の宇佐神宮から勧請したと伝わります。
以降、全国の山名氏の総氏神として崇敬されてきました。
現在の拝殿は昭和61年(1986)の造営。
拝殿前から望む。
拝殿から伸びる渡り廊下を抜けて行きます。
幣殿・御本殿
(高崎市指定重要文化財)
明和4年(1767)、前橋藩主・酒井神楽頭が寄進したもので、見事な極彩色の装飾は江戸時代の彫刻家・関口文治郎が彫ったものです。
龍に唐獅子、鳳凰、獏といった6種の神獣の装飾が見事。
6種の神獣装飾は関東ではここだけだとか。
朱色の組物と波模様装飾の組み合わせも美しい。
群馬の神社の特徴、社殿裏の拝所へ。
裏神様
山名八幡宮に伝わる獅子頭は厄除けにご利益があるとされ、崇敬を集めています。
また、南北朝時代に後醍醐天皇の孫・君長親王が安産祈願をしたという伝承から、安産・子育てのお宮として知られ、境内にはキッズコーナー併設のカフェもあったりと、親子で賑わっていました。
*読みは"タダナガシンノウ"
この張子の犬も安産の縁起物な郷土品。
この地に伝わる、子孫繁栄にご利益があるという二股大根と、安産多産の犬を模った石像。
高崎で12代続く産婦人科医院が奉納したそうです。
右手の建物が授与所。
建築家・永山祐子の設計です。
弁財天
池には鯉がゆらゆら。
続いて、石段下の陰陽スポットへ。
陰陽神木・陰陽石
樹齢300年の銀杏の元には、凹凸の陰陽石。
妻戀稲荷神社
(御祭神:宇迦御魂神)
*読みは"ツマコイイナリジンジャ"
陰陽神木の奥に佇むお稲荷さん。
社名からも、恋や安産にご利益がありそう?
御朱印
通常版と季節限定版。
元は戦国武将の氏神で、戦勝祈願のお宮だったのでしょうけれど、時代も変わり、今では安産・子育てのお宮として地元の方に愛される八幡様。
高崎市の人口が令和以降、減っている(37万人→36万人)のに対し、山名町の人口は横ばい(3,800人)なのも、山名八幡宮のご利益かも?
心温まるお参りでした。
高崎駅に戻り、またも八幡様参りです。