今も往時の町割りと風景を残す金沢。

 

金沢城の北に商家町が広がり、浅野川の両岸に茶屋街と砦の役割もある寺町を配置し、東には武家町、屑川を挟んで茶屋街と寺町が残っています。

 

北の尾張町に続き、東の尾山町から金沢城の正門だった大手町界隈を巡ります。

 

大友楼

 

加賀藩のお抱え料理人を勤めてきた家柄で、天保元年(1830)に料理屋を始めた、金沢を代表する料亭。

 

板塀を突き抜ける梅が見事。

 

最初からなのか、成長して突き抜けたのか…

 

 

加賀藩の伝統料理を今に伝えて、現在8代目。

 

HPの紹介動画を観ただけでうっとり…

 

いつか行きたい、必ず行きたい。

 

尾崎神社

(御祭神:天照大神・東照大権現・前田利常公)

(国指定重要文化財)

 

寛永年(1643)、3代藩主・前田光高が建立した東照三所大権現社が起源。

 

 

覆屋の中には、まさに金沢の東照宮とも言うべき、煌びやかな社殿が鎮座しています。

 

尾崎神社が金沢城の北西の端で、角を曲がれば、大手町です。

 

大手町には、前田利家の四女で、豊臣秀吉の養女となった豪姫の邸宅がありました。

 

そこには2軒の建築が保存されています。

 

黒門前緑地(旧高峰家・旧検事正官舎)

*見学無料

 

明治43年(1910)、兼六園下に建てられたもの。

 

大正7年(1918)、道路拡張により現地に移築され、平成7年(1995)まで使用されていました。

 

座敷

 

小規模ながら、折上格天井の贅沢な造り。

 

 

質素な中に感じる気品。

 

応接間(事務所)

 

和館の後ろに見えていた洋館がこちら。

 

 

庭園に建っているのが、旧高峰家です。

 

藩医の家柄だった高峰家が明治5年(1872)に建てたもので、昭和39年(1964)に茶室部分のみ現地に解体移築されました。

 

 

見学は外から。

 

 

所謂、マリア灯籠です。

 

 

続いて、城の北側巡り。

 

KURO町家ヘリテージホテル

 

築140年超の元木綿問屋の町家をリノベした、1日2組限定の宿です。

 

黒瓦に小屋根、軒下の風返し、袖壁といった豪華な金沢町家。

 

お堀沿いに進んで行くと、尾張町に入り、浅野川に出ます。

 

その手前で出会った名建築。

 

旧田上医院

(金沢市指定保存建造物)

旧住宅棟

 

昭和7年(1937)築造の医院建築です。

 

数色のタイルを纏い、曲線美で魅せる造り。

 

旧臨床検査所

 

その並びは木造建築。

 

建物を囲む石塀がモダン。

 

 

角を曲がると、旧病棟のお出まし。

 

旧病棟

 

観光案内には載らない、好きな人は堪らない物件でした。

 

寺島蔵人邸跡

(金沢市指定史跡)

*入館料¥310

 

加賀藩の中級武士だった寺島蔵人の屋敷跡。

 

寺島蔵人は藩政のみならず、書画工芸面でも活躍したそうです。

 

ほどなくして、浅野川に到着。

 

浅野川大橋

(国登録有形文化財)

 

大正11年(1922)竣工のアーチ橋。

 

街灯が大正ロマンを感じさせます。

 

宿のある主計町へ向かいます。