佐賀漫遊2日目。
雲ひとつ無い清々しい朝。
城下町を巡ります。
まずは、藩主を祀る神社から。
<旅の行程>
1日目:吉野ヶ里→みやき町→佐賀
2日目:佐賀→嬉野温泉
3日目:塩田津→鹿島・肥前浜宿
佐賀城北側、通りに素木の鳥居が構えています。
◆佐嘉神社・松原神社◆
佐嘉神社・松原神社、元は別々の神社でした。
今ではひとつの神社として、鍋島氏と龍造寺氏といった佐賀を築いた偉人らを祀っています。
澄み渡った空気の中、神威を感じて鳥居をくぐる。
参道の途中に置かれた、大砲のレプリカ。
台座には反射炉のレリーフ。
反射炉により多くの鉄製大砲を鋳造した佐賀藩。
幕末期の近代化を牽引した事が窺えます。
神門
神門から御神前へ。
ビルやマンションが連なる市街地の中の境内。
ここだけは楠が生い茂り、静かで清らかな空気が流れています。
佐嘉神社・拝殿
<御祭神>
鍋島直正命 (佐賀藩第10代藩主)
鍋島直大命 (佐賀藩第11代藩主)
昭和8年(1933)、松原神社から鍋島直正命を遷座して創建されます。
10代藩主・鍋島直正は倹約令を推し進めます。
遊郭閉鎖や歌や楽器、踊りの禁止、衣服を綿服にしたりと、厳しい政策の反面、庶民に花見の場(昔は婚活の場)を開放するといった施策も行いました。
そして、藩政改革を進めると共に、反射炉による大砲鋳造に取り組みます。
昭和23年(1948)、鍋島直大命も同じく松原神社から遷座されます。
鍋島直大は殖産産業の発展に努め、パリ万博にも薩摩藩と並び、有田焼や嬉野茶などを出品し、"大日本肥前国"の名を世界に広めました。
清酒奉納コーナー。
松根社
(御祭神:古川松根命)
古川松根は鍋島直正の側近だった藩士。
学問や芸術に長けていたそうで、今も崇敬を集めているそうです。
(天神様みたいな?)
松原梛木社
(御祭神:久久能智神・大國主命)
縁結びのご利益で人気のお社。
梛の木に縁結びの神様が宿っているそうです。
参道を進むと、松原神社の境内に辿り着きます。
松原神社・拝殿
<主祭神>
鍋島直茂命 (佐賀藩祖)
鍋島清久命 (直茂の祖父)
彦鶴姫命 (直茂の正室)
龍造寺隆信命
龍造寺政家命
龍造寺高房命
安永元年(1772)、鍋島直茂を祀る為に創建。
後にその祖父・清久と正室・彦鶴姫が合祀され、明治6年(1873)に龍造寺家三代も祀られました。
創建当初、鍋島直正・直大も祀られていましたが、昭和期に佐嘉神社が創建され、遷座されます。
有田焼灯籠
拝殿正面の有田焼の灯籠。
有田焼や伊万里焼で知られる佐賀ならではの風景。
白磁の鳥居
明治23年(1890)、有田焼の陶工達が奉納した有田焼の鳥居。
白磁に淡い青が美しい。
松原恵比須社
(御祭神:恵比須神)
1000体程あると言われる佐賀市街の恵比須像。
そのひとつとして、境内に建てられたもの。
東側に建つ松原神社の鳥居。
松原神社から佐嘉神社へと紡がれた藩主の威光とその想い。
龍造寺氏から鍋島氏へと受け継がれ、今も共に祀られ崇敬される、かつての領主と藩主。
佐賀の歴史を体感したお参りでした。
御朱印
松原神社の御朱印もある模様。
徴古館
(国登録有形文化財)
*期間限定公開
佐賀初の博物館として、昭和2年(1927)に建てられました。
鍋島家所蔵の資料が展示されています。
お参りを済ませて佐賀城へ向かいます。