佐賀県漫遊初日。

 

最後に訪れたのは、佐賀の鎮守でもある古社。

 

護国神社から下って徒歩数分。

 

佐賀城跡の北西の端に鎮座しています。

 

◆與賀神社◆

*読みは"ヨカジンジャ"

 

佐賀県に多く存在する、淀姫神を祀る水神信仰のお社。

 

表記は与賀神社の方が一般的なようです。

 

三の鳥居

(国指定重要文化財)

 

慶長8年(1603)建立の肥前鳥居。

 

藩祖・鍋島直茂の朝鮮出兵からの帰還を祝い、夫妻により寄進されました。

 

これぞ、肥前鳥居の傑作。

 

石橋

(国指定重要文化財)

 

慶長11年(1606)の建立で、鳥居同様、鍋島直茂夫妻による寄進。

 

 

重文の石橋を渡れる贅沢。

 

その先に構える稲門も文化財です。

 

楼門

(国指定重要文化財)

 

室町時代後期の建立で、県内最古の木造建築物。

 

かつては国宝指定でしたが、昭和25年(1950)の文化財保護法施行により重文となりました。

 

 

空を見上げる狛犬。

 

 

砂の境内、そびえる楠…

 

まさに佐賀の神社らしい空間。

 

 

狛犬代わりの神馬像?

 

佐賀はこのパターンが多いですね。

 

拝殿

(国登録有形文化財)

<御祭神>

与止日女神

 

御祭神は神武天皇の祖母神である豊玉姫命と同一視され、竜宮城の姫神として崇敬されています。

 

他に八幡神や住吉神、宗像三女神らも配祀されています。

 

創建は欽明天皇25年(564)という古社。

 

鎌倉時代には鎮守宮とされ、以降も幕府や領主・藩主から崇敬されてきました。

 

 

創建以来、幕府執権・北条氏や当時の領主・少弐氏、そして、鍋島藩主により再建されてきた社殿。

 

現在の拝殿は宝暦9年(1759)の再建。

 

御本殿

(国登録有形文化財)

 

宝暦8年(1758)の再建です。

 

いずれも、藩主・鍋島氏による寄進です。

 

大楠

(佐賀県指定天然記念物)

 

樹齢1400年超と言われる古木。

 

県内を代表する名木として知られます。

 

創建時から歳月を見つめ続けてきた御神木。

 

人や景色は目まぐるしく変わり、これからも変わり続けていくだろうけれど、何も変わらず、ただただ歴史の証人として、神社の守り神として人生を重ねていく御神木。

 

宝壽森稲荷神社

(御祭神:宇迦之御魂神)

 

社殿の反対側にも巨木な楠の御神木。

 

 

佐賀恵比寿神社

(御祭神:恵比寿神・大国主神)

 

恵比寿信仰が強く、恵比寿像で溢れる佐賀。

 

明治37年(1904)に兵庫・西宮神社から分霊を請けて創建されました。

 

 

社殿全景。

 

大楠が仁王像のように社殿を守っています。

 

 

拝殿から参道を望む。

 

参道はかつて八丁馬場と呼ばれ、1km超の間に、一と二の鳥居二基が建っています。

 

今回は時間が遅く(16時過ぎ)、拝殿の扉も閉ざされた後で、御朱印も頂けず。

 

次回は、参道も端まで行ってみたい。

 

 

神社目の前の気になる擬洋風建築。

 

佐賀の歴史が凝縮されたような與賀神社。

 

初日の〆に素晴らしい参拝でした。

 

初日の漫遊を終え、宿へ向かいます。