戊辰戦争。
それは、幕末に幕府軍と新政府軍の間で勃発した、国を二分した内戦。
尊王攘夷派である新政府軍(主に薩長連合)が幕府軍(徳川)に勝利し、源頼朝以来700年近く続いた源氏武家政権が終焉を迎え、日本の西洋化と近代化が進む一因ともなりました。
戊辰戦争の中でも激戦地となった会津。
その傷跡を今も遺す旧本陣へ。
さざえ堂から下り、通りに出てすぐ。
◆旧滝沢本陣◆
(国指定史跡・国指定重要文化財)
*拝観料¥400
元は滝沢組郷頭を務めていた横山家の住宅として、延宝6年(1678)に建てられたもの。
後に、会津藩主の参勤交代や領内視察時の休息所として使用され、会津戦争においては、藩主・松平容保にが本陣としました。
白虎隊もここで出陣を命じられたそうです。
冠木門から本陣の中へ。
主屋と座敷棟。
茅葺屋根が醸す往時の雰囲気。
広々とした土間が農民建築らしい。
にわ
左にあるのが料金所ですが、無人。
性善説の成り立つ日本万歳。
おめえ
囲炉裏の間を抜けて座敷へ。
ざしき
座敷は江戸時代後期の建て替えです。
御座之間
ここで藩主が指揮命令を下したのでしょう。
新政府軍の猛攻撃を受けた本陣。
その時の刀疵や弾痕が今も残っています。
どれほどの血が流れたのだろう…
遠州流庭園
そんな血の歴史が無かったかのような静寂。
御入御門
本陣らしい格式高き武家門。
前夜に降った雨で苔も石も艶やかに。
時刻は13時過ぎ、駅に戻ります。
会津若松駅
列車を待つ間、駅構内でお昼。
会津山塩食堂
磐梯山の麓に湧く温泉水を煮詰めた山塩を使った、塩ラーメンのお店です。
会津山塩ラーメン・ミニソースカツ丼セット
何とも円やかな絶品塩スープ。
ソーツカツ丼との最高セット。
至福。
ご当地マンホール
磐梯山と猪苗代湖と市の木・赤松。
これにて初日の漫遊終了。
宿のある会津田島へ向かいます。
ところで、
戦争は経済・領土・権力・宗教…様々な要因が時の流れの中で複雑に絡み合い、最後にちょっとした出来事(戊辰戦争の場合、幕府の砲撃)がトリガーとなって始まるものですが、戊辰戦争も武家政権の敗北も、時代の必然だったのだと思います。
それが幕府の寿命だったのでしょう。
では、終止符を打ったのは何か?
それは、海外列強の後ろ盾を上手く使った新政府軍の圧倒的な武力。
結局、善か悪ではなく、強いか弱いか。
それが全て。
かつての仇敵アメリカの庇護の下で平和を(今のところは)維持している日本。
その与えられた平和を当然の如く享受し、平和ボケをしている今の日本。
いずれそうもいかない時代が来るでしょう。
10年後か50年後か…
"するもの"であり、"される"ものでもある侵略と戦争。
"させない"為に、一層の防衛力と同盟力の強化、そして、自国は自力で守るという意識を形成する教育。
それが実現する事を切に願います。
日本がいつまでも日本でありますように。