斜陽館後編です。

 

1階座敷奥の洋風階段で2階へ。

 

 

階段奥が銀行店舗。

 

 

区間は一気に洋の風景に。

 

 

洋風のアーチと和風の開放口。

 

 

丁度、2階の窓が空いている部分です。

 

階段室

 

この入り組んだ造りも堀江佐吉流。

 

右奥のデッドスペースも遊び心?

 

 

右手の入口は1階離れに繋がっていて、階段奥と呼ばれます。

*現在、事務所となっていて立入禁止

 

 

2階の南側は洋風の造り。

 

洋間(応接室)

 

鹿鳴館をモチーフにした豪華な洋間。

 

少年太宰治が寝そべってサイダーを飲んでいたと、小説「津軽」に書かれていたのが、奥のソファー。

 

 

天井と照明のメダリオンが貴賓室な雰囲気。

 

書斎(母の居室)

 

雪の結晶の欄間と格天井。

 

母の部屋でしたが、子供達の勉強部屋としても使われていたそうです。

 

この日は外されていましたが、襖のひとつに、"斜陽"の文字が書かれているそうです。

 

 

階段室まで戻り、建物正面、西側へ。

 

西側和室

 

淡い緑色の壁や縞模様の様な天井板。

 

津島家の使用人が華道や茶道の稽古をした部屋だそうです。

 

西側和室

 

四季の風景が描かれた襖絵の間。

 

来客をもてなした部屋だそうです。

 

 

廊下の角を曲がり、北側へ。

 

 

庭園を眺めつつ、先へ。

 

北側和室

 

北側には2間並んでいます。

 

襖絵に見惚れて。

 

 

襖絵と欄間をずっと眺めて、そこに描かれた世界に没入したい。

 

北側和室

 

主人室

 

北側角部屋が主、津島源右衛門の部屋。

 

意外にも質素な造り。

 

 

2階中央の廊下から階段室に戻ります。

 

 

和洋室も素晴らしいけれど、やはり、この階段室の風景が一番お気に入り。

 

広がる空間に和洋のデザインを複雑に絡めて、その不思議な造形美の世界に惹き込む。

 

随分以前からの宿題だった斜陽館。

 

寒くなったら、「津軽」と「斜陽」を読み返してみようかな。

 

時刻は14時前。

 

 

斜陽館の物産館でりんごジュース。

 

金木駅から五所川原駅へ、そこから路線バスで弘前、弘前からJRで新青森駅に出て、19時台の新幹線で帰京。

 

8月下旬、未曾有の暑さに見舞われた青森を巡った4日間…しかも、病み上がり。

 

青森の風土、歴史、美食に触れた素晴らしい4日間をありがとう。

 

次回、おまけの最終記事です。

 

続く。